放課後は 第二螺旋階段で

モバイルでは下部のカテゴリ一覧を御覧ください。カテゴリタグによる記事分類整理に力を入れています。ネタバレへの配慮等は基本的にありません。筆者の気の向くままに書き連ねアーカイブするクラシックスタイルのなんでもblog。「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」

「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」は少年に生涯消えない痕を残す物語

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』 豪華版Blu-ray BOX
Amazon.co.jp: 『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』 豪華版Blu-ray BOX

 1995年実写映画版の感想です。

ストーリーガイド

 その日は夏休みの登校日で、夏祭りだった。少年たちは打ち上げ花火をどこから見るのか賑やかに話し合い、いつものようにプールへと泳ぎに行く。そこでは日差しの中、魔性の美少女なずな(演:奥菜恵)がプールの端に寝そべっていた。

 少年たちが競い合い泳ぐ中、彼女は突然「50mで勝ったから」というだけの理由で少年・典道(演:山崎裕太)を選び出し花火に誘う。

 こうして二人の小さな旅が始まった。

 夜の花火で終わるかけがえのないこの一日でかれらが見る世界は‥‥

感想コメント

 奥菜恵演じる美少女なずながプールの淵に寝そべって夏の日差しを受けているというただそれだけの事でも、日焼けのダメージは治らないと感じるようになった私は、青春の若さを眩しく感じた。

 制作時期から、私は今作の少年たちよりほんの僅かに年下なだけで世代的にはほとんど変わらないため、過去の自分を思い起こさずにはいられないのである。自分にもこんな時代があったのだろうかと考える。90年代の世界ですら強いノスタルジーの対象となる時代に生きている事に何か、後悔のような、それでも過去であるから美しく見えるような、一言では表しがたい感情を覚えるのだ。

 話はかなり変わるのだが、いまこの時代には「一級フラグ建築士」という言葉がある。自分自身でもある時期から「フラグ」が認識できるようになったと感じている。それは一体どういう事なのか説明すると、つまらないが安楽な選択肢を自分の意思で打ち払って、*1記憶に残る瞬間にたどり着ける「正しい選択」を予測し生み出し実行できるようになるという事だ。今作の展開はそうやって意思の力でたどり着いた「人生のイベントシーン」での感慨を追体験するようだった。


 それにしても、何よりも、今作の奥菜恵は魔性を感じる程に美しい。

 その美少女が、親の離婚で街を出る最後の日になるからと、割と誰でもいいという感覚で少年一人を誘って花火を見に行こう、駆け落ちをしようというのなら、その少年の人生はもう狂ってしまうのではないだろうか?

 「狂ってしまう」という表現は穏やかではないが、少なくとも「生涯忘れられない一日になる」というのは間違いないだろう。

 美少女が母親を振り払ったときのこと、二人で乗ったバスが目的地に着くまでの時間のこと、夜のプールで二人仰向けに浮かんで「花火って横から見ると平べったいのかな?」と語った日のことを一体誰が忘れられようか。

 ある人生に訪れた「最上の一日」を描く映画の傑作である。

*1:人によっては「グイグイ来る」ように見えるだろうと思う。

2017年度のラジオ私的番組表・推薦リスト実績版

 毎年恒例「私のラジオ番組表」の更新版です。例年よりもかなり執筆時期が開いてしまいました。

 今回の特徴は「聴取実績版」であるという事です。単なる良番組を削減する事で厳選されています。さあどうだ!

 現況としましては、深夜アニメの限界を超えた増加と5年前では作られる事すら想像できない程の高クオリティ作品の乱立、さらにボイス付きモバイルゲームプレイ時間の増加などにより、聴取時間全体はかなり減少しています。

特筆推薦番組

カテゴリーごとに1番組だけを選ぶならこれです。ちょっと部門数が多い?

  • 休日の午後部門 NHK-FM 土曜 1400 アニソン・アカデミー

月曜日

  • 0920 NHK-FM 音楽遊覧飛行 (この曜日この時間帯は宮沢章夫の番組を聞いている事が多いです)
  • 1000 NHK-FM 片山杜秀 クラシックの迷宮[再](『音楽遊覧飛行』同様この曜日この時間帯は宮沢章夫の番組を聞いている事が多いです)
  • 1600 NHK-FM 音楽遊覧飛行[再](週替わりテーマ・サラーム海上の「エキゾチッククルーズ」がワールドミュージック系で非常に良。テーマにもよりますが紺野美沙子の「映画音楽ワールドツアー」もときどき良。ちょっとシーンが限定されますが、50代以上の方と車で移動している場合などはカシオペア向谷実の「ミュージックエクスプレス」が1970年代以降1990年までの邦楽洋楽中心、ダ・カーポ榊原広子「ふるさとのうた 心の旅」は童謡・唱歌・歌謡曲中心でウケが良いです。自分自身も改めて聞いてみるとなかなか楽しいです)
  • 1640 NHK-FM ゆうがたパラダイス はんにゃ金田と欅坂46のゆうがたパラダイス(女性アイドル全般。まあ聞いていてかわいいので‥‥)
  • 1800 NHK-FM 夜のプレイリスト[再](著名人が推薦アルバムを1日1枚紹介。夕暮れと夜の似合うしっとり落ち着いた番組です)
  • 2300 NHK-FM 松尾潔のメロウな夜(今年もおしゃれナンバーワンといっても過言ではないR&B番組。界隈の流れが見えて勉強にもなります。ちょっと切ない系の選曲が多く23時台の空気にぴったり)
  • 2300 NHK-FM Masayuki Suzuki Radio Show GOOD VIBRATION(毎月最終週の月曜日はこちら。鈴木雅之松尾潔と同じくR&B系メインですが、ちょっと古くて明るい選曲)
  • 2400 NHK-FM 夜のプレイリスト
  • 2430 AM 上坂すみれの♡(はーと)をつければかわいかろう上坂すみれトーク番組なのだから面白いに決まっているのです) (ローカルでの放送時間です)
  • 2500 AM 伊集院光の深夜のバカ力(オールタイムベストなトーク番組ですが最近は若干のパワーダウンと老成を感じてしまいます。当たり前の事ですが2000年頃のような暴走トークはあまり聞けなくなりました)

 月曜日は面白い番組が集中していて聞く方も大変なくらいです。

火曜日

  • 1000 NHK-FM MISIA 星空のラジオ[再] (毎年書いていますがトークの声が歌と違って可愛らしくて驚きます笑 ほのぼのとした雰囲気ながら音楽も高感度のハイクォリティ番組)
  • 1600 NHK-FM 音楽遊覧飛行[再] (繰り返しになりますが、週替わりテーマ・サラーム海上の「エキゾチッククルーズ」はワールドミュージック系で超マニアック、80年代初頭のインドのテクノ等まで聞けます)
  • 1640 NHK-FM ゆうがたパラダイス 三森すずことアニソンパラダイス(現在放送中の最新アニソンから最近10年内のアニソンを中心に、前Qこと前田久のワンテーマ解説コーナーを加えることで過去から現在に至る流れも学べるという非常によくできた番組です。三森すずこもベテランになったなあという感慨が‥‥)
  • 1800 NHK-FM 夜のプレイリスト[再]
  • 2400 NHK-FM 夜のプレイリスト[再]
  • 2500 A&G 洲崎西 (声優トーク系ではトップクラスの人気を誇るこの番組、下ネタ偏重がなくなり変化球が増え、また一段と面白くなっています)

水曜日

  • 0920 NHK-FM 音楽遊覧飛行
  • 1600 NHK-FM 音楽遊覧飛行[再]
  • 1640 NHK-FM ゆうがたパラダイス 赤い公園津野米咲のKOIKIなPOP・ROCKパラダイス(こだわり選曲の00年代以降J-POP中心番組です。ロキノン系?津野米咲の若干アニラジ系入ったパーソナリティも楽しい所です。ミュージシャンでもありバンドプロデューサーでもある状態ならではの独特なバランス感覚があります)
  • 1800 NHK-FM 夜のプレイリスト[再]
  • 2400 NHK-FM 夜のプレイリスト

木曜日

  • 0920 NHK-FM 音楽遊覧飛行
  • 1600 NHK-FM 音楽遊覧飛行[再]
  • 1800 NHK-FM 夜のプレイリスト[再]
  • 2400 NHK-FM 夜のプレイリスト

金曜日

  • 1800 NHK-FM 夜のプレイリスト[再]
  • 2300 久保田利伸ファンキーフライデー☆ (毎月最終週のみ。R&B系音楽番組です。最近の私は音楽の好みが「黒い」)
  • 2400 NHK-FM 夜のプレイリスト

土曜日

  • 1400 NHK-FM アニソンアカデミー (25〜35歳かそれ以上向けの渋い選曲のアニソン番組です。90年代からマニアックにアニメを見ているエヴァンゲリオン世代なら間違いなく面白いはず。ゲストが豪華なのも大きな魅力です。例えば最近の11月4日はTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDの3人と米津玄師でそれぞれ1時間でした。田中公平先生は常連)
  • 1705 NHK-AM ちきゅうラジオ第一部(世界各地の日本人が電話やメールでその土地の暮らしや習慣を語ったりする番組です)
  • 1805 NHK-AM ちきゅうラジオ第二部
  • 1830 A&G 高森奈津美のP!ットインラジオ(解説は日曜午前の再放送版の方に書きました。この枠で聞く事は少ないです)
  • 2100 NHK-FM 片山杜秀 クラシックの迷宮 (サントリー学芸賞受賞者であるパーソナリティが毎回ワンテーマに沿って有名曲から珍しい曲まで作曲経緯含めて紹介し知的好奇心が満たされます)

日曜日

  • 1000 A&G 高森奈津美のP!ットインラジオ(スバル協力のアニメ『放課後のプレアデス』で主人公を演じた高森奈津美による、日曜午前にぴったりの車がメイン題材の珍しい声優ラジオです。なのにスポンサーはホビーのあみあみ。面白いけれどちょっと謎です笑)
  • 1600 NHK-FM 洋楽グロリアスデイズ(1970~80年代の大人の洋楽セレクションです)
  • 1700 NHK-FM miwaのミューズノート(主に洋楽の女性シンガー特集番組です。miwaの天真爛漫健康的雰囲気に、くすんだ自分は何か圧倒されるものを感じます)
  • 1800 NHK-FM サカナクション・山口一郎 Night Fishing Radio(もはや言わずと知れた理論派のこの方のラジオが面白くない訳がない。トークと音楽どちらもハイレベルで行きます)
  • 2005 NHK-AM パワーボイスA(この番組は知っている方が特に少なそうなので強調ピックアップしました。10代向けのとっても元気な声優ラジオです。特にアニメや声優を特集している訳ではない「SCHOOL OF LOCK!」AM版のような感じの中高生向け番組「らじらー」から独立したため、素のトークが多めなのが特徴です。パーソナリティは雑誌「リスアニ!」編集長の澄川龍一、声優の中村繪里子と武藤志織で、ゲストが毎回登場します)
  • 2100 NHK-FM サウンドクリエイターズファイル (月替わり、または半月替わりでミュージシャンが自らのルーツになる音楽と新曲について語る、興味ある方が出ているならば絶対に外すことのできない番組です。10月上旬の米津玄師と新アルバムBOOTLEGで2回は特に非常に素晴らしいものでした)
  • 2430 AM 上坂すみれの♡(はーと)をつければかわいかろう (東京での放送時間です)

聴取終了番組に関する一言コメント

 今まで私にとってレギュラーだった番組は以下の通りです。番組終了そのものに関しては非常に少ない1年でした。

  • AM 爆笑問題カーボーイハガキ職人のギラつきがきつくなってきたのと、深夜アニメとの競争に敗れました)
  • AM 山里亮太の不毛な議論(下ネタの単調さで、深夜アニメとの競争に敗れました)
  • AM おぎやはぎのメガネびいき(パンチ力不足で、深夜アニメとの競争に敗れました)
  • AM 林原めぐみ Tokyo Boogie Night(ついに林原めぐみのラジオが全て放送終了しました。中学生だった1990年代から永遠に続くと思っていた‥‥)
  • NHK-FM 小原孝弾き語りフォーユー(編曲が優しさ一辺倒で単調に思えてきました。枠的にはそれが正しいのは分かります)
  • NHK-FM クラシックカフェ(数年かけてレパートリー一周分聞いた感があるのに加え、録音・録画消化との競争に敗れました)
  • NHK-FM 南波志帆のミュージックライン(新曲チェックの網羅性は高いのですが性質上どうしても薄味で、録音・録画消化との競争に敗れました)
  • FM スクールオブロック!(10代の青春パワーに感動させられる番組ですが箱番組の長大化でそこが欠けてしまった結果、録音・録画消化との競争に敗れました)
  • NHK-FM ピーター・バラカンのウィークエンドサンシャイン(何となくタイミングが合わなくて‥‥選曲がちょっと散漫な印象も)
  • NHK-FM 現代の音楽(何となくタイミングが合わなくて‥‥)
  • FM スカパー日曜シネマテークAVANTI のスタンことグレゴリー・スター出演)(何となくタイミングが合わなくて‥‥その間に放送終了)
  • FM 福山雅治 福のラジオ(土曜日に移動して「アニソンアカデミー」との競争に敗れました)
  • NHK-AM ちきゅうラジオ 日曜枠(NHK-FMの「miwaのミューズノート」と「サカナクション・山口一郎 Night Fishing Radio」との競争に敗れました)
  • NHK-FM ラジオ深夜便(BS洋楽グラフィティーと、録音・録画消化との競争に敗れました)

聞きたいけれど聞けていない番組

以上放送地域外。

以上ネット放送なのですが聞くタイミングがなくて‥‥

 アニメ番組系声優ラジオは本数があまりにも多すぎ、ほとんど聞けていません。配信期間がすぐに終わってしまい時間が足りず、追いつくこともできないので‥‥。インフラコストが実質タダになるYoutube公開版の増加・DJCDのDL版販売・低価格化が進んでもらうと、助かります。一枚3000円はちょっとね。1500円なら二枚買っちゃうタイプです。実質聞ききりなので音楽ソフトと比べるとこんな感覚になります。