放課後は 第二螺旋階段で

「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」 筆者の気の向くままに書き連ねるクラシックスタイルのblogです。

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「国防軍潔白神話の生成」守屋純 歴史が成立するまでの歴史的経緯を学ぶ

国防軍潔白神話の生成 タイトルで内容の半分程度が示されている。 第二次世界大戦におけるドイツの戦争犯罪の全ては開戦直前に作られたナチス系の指揮組織 OKW(Oberkommando der Wehrmacht)(ヴェアマハト:国防軍全体)に責任があり、それもニュルンベル…

「最後の転落 ソ連崩壊のシナリオ」エマニュエル・トッドは主義主張も建前も外して経済を見る。

。 Amazon.co.jp: 最後の転落 〔ソ連崩壊のシナリオ〕 人口動態の指数は、経済に関わる集計値より変造が難しい。それが由来する概念がより単純なものだからである。一人の個人、その年令、性別、生涯の長さは、相対的に定義するのが簡単である。これに比べ…

なぜベンジャミン・フランクリンは別格なのか / アメリカ庶民の歴史観についてのメモ

まずアメリカの庶民にとって歴史の本といえば個人の回顧録なんですね。なぜ回顧録なのか、誰が回顧録を出すのかといえば、よき市民として人々から憧れられるような、参考にされるような人生をやり遂げた人間です。 日本において「奈良の大仏を作ったのは誰か…

気象にさえ if はない 「検証 戦争と気象 天気晴朗なれど波高し」 半澤正男

検証 戦争と気象―天気晴朗なれども波高し (銀河ウォーセラーズ) この本は id:a-park さんの影響で読みました 気象の専門家から見た戦史についてシミュレイター誌に連載されていたコラムを集成したものです。 このような形でまとめられると、電信実用化以降の…

弾量が決めた世界戦史 「兵器と戦術の世界史」 金子常規

Amazon.co.jp: 兵器と戦術の世界史 (中公文庫) これはオススメの書籍です。 本書のタイトルはかなり大づかみなものですが、実態は著者の経歴を見れば一目瞭然で「砲兵から見た世界戦史」となっています。 1916年(大正5年)生まれ。陸軍士官学校卒。49期砲…

カトリックのメディアパワー 「バロック美術の成立」 宮下規久朗

バロック美術の成立 (世界史リブレット) 西洋美術の頂点を示すバロック美術。 それは燃え上がるようなキリスト教信仰が生み出した最後の輝きであった。 理性ではとらえきれない幻視をいかにリアルに現前させるか。 現実的なイリュージョンにいかに神秘的な聖…

天地人を備えた才能の力 「ベルニーニ バロック美術の巨星」 石鍋真澄

ベルニーニ―バロック美術の巨星 (歴史文化セレクション) バロック美術を代表する天才彫刻家、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ。80才以上にもなる生涯にわたって一線の力をもって作品を製作。劇場空間を作り上げる無限の発想力。それを実現する神懸かり的な技…

「ヒトラーの特攻隊 歴史に埋もれたドイツの「カミカゼ」たち」 三浦耕喜

Amazon.co.jp: ヒトラーの特攻隊――歴史に埋もれたドイツの「カミカゼ」たち 冬といえば(中略)ドイツ空軍の本土防空戦なのでこの本を読了。 ナチスに言論の自由を許さない現代ドイツにおいて忘れ去られた存在となった「エルベ特別攻撃隊」隊員の体験と戦後社…

人の世のまことの幸を身にあつめ 真玉と生ひし二十五の子はも 「海軍主計大尉小泉信吉」 小泉信三

Amazon.co.jp: 海軍主計大尉小泉信吉 (文春文庫) 慶應大学塾長・小泉信三の長男である信吉が昭和17年10月22日に戦死するまでの回想記。 乗艦は妙高型重巡洋艦・那智、特設砲艦・八海山丸。 小泉信吉は物質、精神、そして友人にと全てに非常に恵まれ天真爛漫…

「零式戦闘機」 吉村昭

意識的な軍事知識補強シリーズ第二弾に加えて、私的吉村昭ブーム第二弾として読了。 私はドイツ空軍とイギリス空軍の戦いこそ頂上決戦という所から発したミリタリーファンで、太平洋戦争の航空戦は遅れた空軍同士が何かやってた位の感覚でしかなかったのでゼ…

「補給戦 ―何が勝敗を決定するのか」 Supplying War マーチン・ファン・クレフェルト

Amazon.co.jp: 補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO) 意識的な軍事知識補強シリーズ第一弾として読了。自分の骨となり、読む前の状態を想像できなくなるほど効果的でした。 「戦争遂行」という行為が最弱リンクモデル的思考で考察されています。…

「昭和16年夏の敗戦」 猪瀬直樹

適切な答えを出すのに必要なもの、それは適切な設問。 昭和16年日本のベストアンドブライテストで編成された「総力戦研究所」ではその問いを得て、見事に解き明かした。 「対米戦争は実行すれば必敗」 しかし、この新たな状況想定という問いに直面した既存の…

「三陸海岸大津波」 吉村昭

Amazon.co.jp: 三陸海岸大津波 (文春文庫) 海は、人々に多くの恵みをあたえてくれると同時に、人々の生命をおびやかす過酷な試練をも課す。海は大自然の常として、人間を豊かにする反面、容赦なく死をも強いる。 本書は、海と共に生きる土地である三陸を明…

「我々はなぜ戦争をしたのか 米国・ベトナム 敵との対話」 東大作

Amazon.co.jp: 我々はなぜ戦争をしたのか (平凡社ライブラリー) ベトナム戦争終結から20年以上が経った1997年に行われたロバート・マクナマラらアメリカ・ベトナム間代表者対話を取材して作られた本書で、逆説的に「アメリカの帝国主義」と呼ばれるものが何…

「ドキュメント 戦争広告代理店―情報操作とボスニア紛争」 高木徹

Amazon.co.jp: ドキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫)「泣かない赤ちゃんは、ミルクをもらえない」 ―ボスニアのことわざ NHKスペシャル「民族浄化―ユーゴ・情報戦の内幕―」のノベライズ(?)*1で多数のノンフィクション賞を受…