放課後は 第二螺旋階段で

「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」 筆者の気の向くままに書き連ねるクラシックスタイルのblogです。代わりとしてカテゴリタグによる分類に力を入れております。ネタバレへの配慮等は基本的にありません。

 「海の狩人・アトランティス」  ウォルフガング・フランク ベルンハルト・ローゲ

海の狩人・アトランティス (航空戦史シリーズ)

Amazon.co.jp: 海の狩人・アトランティス (航空戦史シリーズ)

 装甲も無く、高速力も無く、身を守るものは商船ソックリな見た目と乗組員の知恵だけ。
 そんな戦闘艦「仮装巡洋艦」のうちの一隻、「アトランティス」は大西洋、インド洋、さらには太平洋と世界を股にかけ、1年半にわたって連続して輸送船攻撃作戦を行い22隻14万5697トン撃沈の戦果をあげた。この本はその艦長の日誌をもとに書かれたもの。
 かなり淡々とした地味なつくりだけど、意識して行間を読むと面白い。


 目標の商船から視認はされてはいるけれど、敵対船舶とは認識されていないときの共犯感覚や、絶対に歯が立たない戦艦のそばをやり過ごすときのスリル。


 それと、拿捕した船からの捕虜収容完了後キングストン弁を開けて自沈させ始めた時、捕虜が船の冷蔵庫にサイダーが山ほどあったのを思い出して、仮装巡洋艦乗員も拿捕船の捕虜も一緒にガッカリってシーンがなんか好き。

 
 最期はUボートへの洋上給油中に恐ろしく勘のいい英国巡洋艦「デヴォンジャー」に撃沈され、乗員はUボートで帰還するハメになるのだけど、そのとき乗員が多すぎて乗せ切れないから「Uボートの船内」「Uボートの甲板上(潜行時には海に飛び込まなければならない!)」「Uボートが曳航する救命ボート」の3グループに別れてドイツまでの1000浬を航海することになるのが怖すぎ。。。

英国側から見たアトランティスの最期

  1. 商船を発見
  2. 仮装されてはいるが、動かせない構造物の配置から以前から知られている通商破壊船と判断
  3. 海面に油が浮いていたため、敵艦発見でUボートへの給油を中断したところと判断
  4. 通商破壊船らしき船へ遠距離からの砲撃開始
  5. 通商破壊船らしき船、無抵抗のまま炎上
  6. 通商破壊船長は英国巡洋艦を救助のために近づけさせ、さっきまで給油していたUボートの射線に英巡洋艦を入れようとする
  7. 巡洋艦長、沈没する船を囮にしてのUボートの攻撃を予想し漂流する通商破壊船の乗員を無視して後退

英国巡洋艦の艦長は何も見逃さない。