放課後は 第二螺旋階段で

「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」 筆者の気の向くままに書き連ねるクラシックスタイルのblogです。代わりとしてカテゴリタグによる分類に力を入れております。ネタバレへの配慮等は基本的にありません。

「機動戦士ガンダム 9」

32〜35話。

第32話「強行突破作戦」

 前話でビグロに乗りガンダムに挑んだトクワン少尉の敵を討つため、デミトリーはザクレロで出撃、単騎ホワイトベースへ攻撃を仕掛ける。
 ホワイトベース隊は、それを迎撃するために、ガンタンクを出撃させる。
 ザクレロvsガンタンク、鎌と大砲が文字通りぶつかり合う末期的な宇宙戦は、下半身が飛行機になってしまった奇怪なガンダムの助太刀により即座に決着がつけられる。


 ここはかなり「なげやり」というのか「やけくそ」というのか、恐ろしく大雑把な展開です。



 ガンダム達の帰艦後、セイラは敵対してしまった兄シャア・アズナブルと戦う術をアムロに問う。


 しかし、ホワイトベースの進路を阻止しようと襲い掛かるジオンのドレン隊のムサイとリックドムの攻撃により、その会話は中断してしまうのだった。


 総員迎撃出撃。成長したホワイトベース隊の力により、ジオンの部隊はたちまち壊滅させられてしまう。
 

 この戦闘でのムサイ直衛リックドムvsガンダムの殺陣は素晴らしくカッコいい!
「上か!?下か!?」敵機の手元を見て太刀筋を読み、打ち込みをかわすアムロ。打ち込みをかわしつつのアムロの突きを、リックドムは身体を逸らせ避ける。
 そしてリックドムガンダムの胴をシールドもろとも両断せんと水平に切りつける。
 切り裂かれるシールド。ガンダム絶体絶命か!?しかしその打ち込みはシールド下のサーベルにより払われ、リックドムはその隙にガンダムから斬られ大爆発。


 天才少年剣士アムロ、成長しすぎで素晴らしい。


 敵を全て撃破したものの被害を受けたホワイトベースは体勢を整えるため、一切の戦闘行為が禁止されている中立コロニー「サイド6」へ向かう。


  • 自分の感覚だと「機動戦士ガンダム」は「戦争物」というより「戦国剣豪物」。ザクやドムがずーっと出てくるのは、剣豪モノ時代劇に刀使いの人間ばっかりが出てくるのと同じであって、ずっと同じ戦車や戦闘機が使われ続けているのとは違う。
  • カイが出撃する直前の「おお?頑張ってくれるね、ハヤト軍曹。では小生も」って台詞が無性に可笑しかった。若者キャラなのに「小生」っていう言葉が古風だから。
  • スターウォーズ」のライトセーバー戦なんか全然問題にならないというくらいに「ガンダム」の殺陣をカッコ良いと思う。ライトセーバーは斬り攻撃しかできないので、剣同士のぶつけ合い状態になりやすすぎる。

第33話「コンスコン強襲」

 中立コロニー「サイド6」に到着。ホワイトベースの面々は古い知り合いと再開する。この回は多数のエピソードが同時平行で登場。

 ミライは中立コロニーで、検察官としてやってきた許婚のカムランと再会する。
 カムランは「ボンボンだから嫌い」という旨のことをミライから言われるものの、後で身を挺してホワイトベースを守る。ミライは身を挺して守ろうとそる勇気を分かろうとせず、そのためスレッガーからぶたれる。
(人間ドラマの中でもこういう感覚は上手く理解できないので、非常に書きにくい)

 アムロは父テムを町で見かけ、彼を追いかけついに再会を果たす。
 しかし父は長い間離れていた子のことなど眼中に無く、ただガンダムのことだけしか気にとめない。まるで試験の成績にしか興味が無い親のように。それは腹が立つことだ。アムロは父からガンダムの性能がアップするなどという怪しげなパーツを渡され、帰り際にそれを怒りながら投げ捨てる。



 このエピソードで子のことを気にも止めないテム・レイアムロから「酸素欠乏症になっているんだ」と言われたのは、「実際に酸素欠乏症になっていたか」という問題ではなくて、「こんな奴はどうせ酸素欠乏症なんだ」という意思からの台詞かと思った。


 アムロとテムが別れるときのテムの「急げ!お前だって軍人になったんだろうが!」という台詞はアムロを突き放すために言った正気の言葉だと思ったのと、「初回登場時」でもすでに「酸素欠乏症後」並のひどいメカジャンキーだと思っていた為。


(ここは一般的意見と違った取り方をしたので戸惑いがある)


  • 思念操作兵器を搭載した不思議なMA「ブラウ・ブロ」登場。空気も上下も無いことを前提とした宇宙然としたデザインでなかなかカッコいい。パイロットはヒステリックな感じの女教師風のヒト。
  • 3分で12機撃破が有名なリックドム隊の攻撃はただやっつけただけという感じで、前話の丁々発止の殺陣と比べるとあっさり。ひとつ!ふたつ!と軽々と敵機を狩って行くことができるということは不気味ではある。

第34話「宿命の出会い」

 コロニーの中でも雨は降るものなのか?アムロは雨に降られて雨宿り。
 そこで不思議な人物、ララァと出会う。
 その後シャアとも出会うが彼はアムロパイロットだと気づかない。


 修理等が一段落しコロニーから出たところで、ホワイトベースはジオンと再び戦うこととなる。それを見守るのは中立コロニーサイド6、シャアとララァアムロの父。


 中立コロニーは至近で戦闘が行われたことで国としての行き先を考える。
 シャアとララァガンダムアムロの異様な能力を垣間見る。そして、その能力があるということを見ることができるララァの異様さを知るガンダムの視聴者。
 アムロの父は自分のパーツでパワーアップしたガンダムが大活躍していると思い、狂ったように喜びだす。


  • 雨にふられたアムロの「天気の予定表ぐらいくれりゃあいいのに」という台詞。「天気の予定表」という発想が宇宙生活者。
  • 一つの局面を多面的に見るエピソードはそれぞれの立ち位置が分かりやすくて良い。

第35話「ソロモン攻略戦」

 初めのころに会ったワッケイン司令官との再会。ホワイトベース隊は彼から成長を認められる。

そして、宇宙要塞ソロモンを巡る大決戦の始まりです。


生か死か、それは終わってみなければわからなかった。
確かな事は、美しい輝きがひとつ起こるたびに何人か、何百人かの人々が確実に宇宙の塵となっていくという事だ。
今までずっと戦場に住む生活者としての人間を描いてきたので、このナレーションは重い。


 激しい戦いの中、ハヤトは重傷を負う。


「やめてくれよ慰めの言葉なんて。こ、こんな僕だってね、ホワイトベースに乗ってからこっち、アムロに勝ちたい、勝ちたいと思っててこのざまだ」
いくら頑張っても歯が立たない口惜しさ。


  • パブリク雷撃機は絵的に中々カッコ良い。
  • ソーラシステムの発想は面白い。これって本当に作ったらどれくらいの火力になるんだろう?

総評

シナリオも佳境に入り、ガンダム世界を語る際によく用いられる「ララァニュータイプ」が登場。


 ここにたどり着くまでの30話で積み重ねた世界や人間を使う時がついに来た。そして、1話わずか20分ほどにここまでドラマを詰め込むものなのかと感心してしまう。


 それに伴いレビューを書くのにかかる時間が膨大化。
 「まるごと!機動戦士ガンダム」が放送される次の金曜日までに全話レビューを終了させて、さらに関連書籍を合わせてのシリーズ通しての総評を書く気でいたのですが、それに間に合う可能性は皆無になりました。


 テレビアニメーションの古典となるだけあって、この作品が持っているドラマの総量は凄まじすぎた。。。