放課後は 第二螺旋階段で

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「機動戦士ガンダム 11」 part1

 40〜43話収録の最終巻相当分は非常に長くなってしまうので何日かに分けます。

第40話「エルメスのララア」

 ホワイトベースでは、アムロの異常に成長した反応速度にガンダムを追従させるため、駆動系に「マグネット・コーティング」とよばれる潤滑改造が施される。


 一方ジオン本国では、コロニーひとつの住民を完全排除し、それを転用する最終兵器「ソーラレイ」の建造が行われる。自国民へ過大な負担を強いる、ジオンの終わりを象徴するような兵器。


 ララァエルメスは、パイロットへの負担を減らすために射程を縮める改造が行われ、初めて敵連邦軍部隊と対峙。
 ニュータイプララァは圧倒的戦闘力を発揮し、護衛する味方はそれを怖れ、あまりの才能の差に虚無感を感じ打ちひしがれる。


「我々はニュータイプの能力というものを初めて見せられたのです。あれほどの力ならばララァ少尉はお一人でも戦闘小隊のひとつぐらいあっという間に沈められます。その事実を知った時、我々は馬鹿馬鹿しくなったのであります。ララァ少尉ほどのパイロットが現れたなら、我々凡俗などは」


 その後、ホワイトベース隊とシャアやララァたちの隊が遭遇し戦闘となる。


 「味方がやられたな。呼んでいる」
  「呼んでいる、…なんだ?やってみるか」
  「…シャアと、もうひとつはなんだ?」
 出撃したアムロは超能力で敵機の集団の中からたちまちシャア機を見つけ出す。

 そして、改造されて性能大幅アップしたガンダムは、シャアのゲルググにたちまち大打撃を加えるが、エルメスの戦闘力によりシャア機は後退に成功する。
 その時、ララァアムロの意識に直接「シャアをいじめる悪い人だ」という意思を送る。「なに?」と戸惑うアムロ


  • ミラーで反射させるだけの「ソーラシステム」は美しい作りの兵器だと思うけれど、人間が住むコロニーを潰して作ったビーム砲を太陽電池で駆動する「ソーラレイ」は汚いなと何となく思う。
  • 「シャアと、もうひとつはなんだ?」は「勘が良い」のレベルでは説明できないと思う。サイキックウォーズ!?
  • シャアのゲルググが大打撃を受ける時に流れる「シャアが来る」という歌が話の流れから思いっきり浮いていて変。「ラ・・・ラ・・・ラ・・・」という声とともにある幻想的な世界が非常にカッコ良かったのに、その途中に水木一郎的なノリの曲が入るのは合わなくって笑っちゃう。
  • ララァから「大佐、退いてください、危険です」「大佐、どいてください、邪魔です」「大佐、脱出してください」と言われるシャアは情けないというか、寂しいというのか。
  • シャアはアムロとララアの「君とぼくとの戦い」からたちまち排除されてしまう。
  • ニュータイプに対して一般人が感じる疎外感は様々なレビューの中ではあまり話題にならないけれど、結構大きい要素だと思う。

第41話「光る宇宙」

 パワーアップしたガンダムにより大打撃を受けたものの帰艦に成功したシャア・アズナブルは、キシリア・ザビからザビ家への復讐に燃えるキャスバル・レム・ダイクンであることを見破られ、呼び出される。


「私は4歳ごろのキャスバル坊やと遊んであげたことがあるんだよ。お忘れか?」
 しかし、「ニュータイプ」の発見によりザビ家への復讐が全てではなくなったということも見破られ、そのために復讐については戦争が終るまで不問となりシャアは解放される。


 そして、シャアはララァと共に再出撃。再び対峙し、意思同士で対話するアムロララァ


アムロララァならなぜ戦う?」
ララァ 「シャアを傷付けるから」

ララァ 「そのあなたの力が示している。あなたを倒さねばシャアが死ぬ」

ララァ 「なぜ、なぜ今になって現れたの?」
  「なぜ、なぜなの?なぜあなたはこうも戦えるの?あなたには守るべき人も守るべきものもないというのに」


アムロ 「守るべきものがなくて戦ってはいけないのか?」
ララァ 「それは不自然なのよ」
アムロ 「では、ララァはなんだ?」
ララァ 「私は救ってくれた人の為に戦っているわ」
アムロ 「たった、それだけの為に?」
ララァ 「それは人の生きる為の真理よ」
アムロ 「では、この僕達の出会いはなんなんだ?」
ララァ 「ああっ」
  「これは?これも運命なの?アムロ
アムロ 「ああ、そうだ、そうだと思う。これも運命だ」
ララァ 「なぜ、なぜなの?これが運命だなんてひどすぎるわ」
アムロ 「しかし、認めなくちゃいけないんだ。ララァ、目を開いて」
ララァ 「そ、そうなの?そうなのかしら?アムロの言う通りなの?」

 ここでシャアが「奴との戯言は止めろ!」と割って入り、そのシャアのゲルググにセイラのGファイターが攻撃をしかけ、それをシャアのゲルググから斬りつける。
 だがララァはそれを寸前で制止する「大佐、いけない!」
 その隙にアムロガンダムがシャア機を斬りつけ、さらにもう一太刀浴びせ止めを刺そうとする。
 しかしその瞬間、ララァ機はシャア機の身代わりとして剣を受け爆発してしまう。
(いそがしい!)


ララァ 「人は変わってゆくのね。あたし達と同じように」
アムロ 「そ、そうだよ。ララァの言う通りだ」
ララァアムロは本当に信じて?」
アムロ 「し、信じるさ、き、君ともこうしてわかり合えたんだから。人はいつか時間さえ支配することができるさ」
ララァ 「ああ、アムロ、刻が見える」

 シャアとアムロララァの望まなかった戦死に打ちひしがれる。「取り返しのつかないことをしてしまった・・・!」


 呆然としホワイトベースへ帰艦した直後、アムロは異常な殺気のようなものを感知する。
 「前に進んじゃ駄目だ!人と光の渦が溶けていく・・・あれは憎しみの光だ!」


  • ララァの行動の意図は大雑把に理解するのは簡単だけど、完全に理解するのはほぼ不可能という印象・・・
  • この世界で「生き残りたい」以上のものを持って戦い続けるのは何故?答えはもう分からない。
  • ララァは戦うことを終らせたい、ということは何となく分かった・・・?(シャアともアムロとも良くやっていきたい)
  • この回は内容が解凍困難なくらいに圧縮されているのでコメント困難。シャアと復讐相手のそれぞれが立ち位置を理解しあっての対話・アムロララァの会話・ソーラレイによる和平交渉艦隊への攻撃と3エピソードが1つの話に。
  • ガンダムの次に出た「伝説巨神イデオン」はニュータイプ編に入った後のガンダムをさらに発展させた話だと思う。でもその理由はハッキリとした言葉にできない・・・理解しあっても自我がある限りは駄目なものは駄目という具合の感覚。「理解」は「従属」の要素を持っている?