放課後は 第二螺旋階段で

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「ウェブ日記レプリカの使途―I Say Essay Everyday」 森博嗣

ウェブ日記レプリカの使途 I Say Essay Everyday
Amazon.co.jp: ウェブ日記レプリカの使途 I Say Essay Everyday

 人気作家森博嗣のWebサイトに掲載されていた日記のうち2000年分を書籍化したもの。

 以下特に気になった日の感想。ここで各日付に付けられているタイトルは、本に掲載されているものではなく、ぼくがblog用に付けたものです。

1月8日「60代・70代向け萌えキャラ」

 60代・70代の方から、「Vシリーズの『小鳥遊練無』というキャラが可愛い」*1という感想の手紙が来たという話。
 1908年生まれの南條範夫氏の小説にも美武道家が随分と出てたんですけど、こういうキャラが人気になるのって、日本の伝統か何かなのでしょうか?

6月29日「『女王の百年密室』の装丁」

 章の最初についているスクリーントーンを切って作ったような鳥のイラストは、表紙の写真から切り出したものでイラストではないという話。
 そういう技術があるんですね。

8月25日「『スカイ・クロラ』の機動と空気の粘性」

 「風の谷のナウシカ」を見たとき、あの世界の空気密度は今の地球の2・3倍あるなと思い、「スカイ・クロラ」世界の空気密度を考える話。
 ここを見て「スカイ・クロラ」を思い出すと、作中世界の空気は、かなりの高密度高粘性だって分かるかも?*2そのことを考えていたら、「The Sky Crawlers」という英題がピッタリくる感覚がやっと得られた。

10月12日「出した本の数」

 2000年は11冊本を出したとか。出し過ぎ!凄い。タイピングがむちゃくちゃ速いっぽいので、そのおかげ?
 この本が出た当時、売り上げ数では「すべてがFになる」文庫版が最多、でも稼ぎ頭なのは「女王の百年密室」って書いてあって意外。「百年シリーズ」って特にマイナーな路線であまり売れなさそうって思ってたから。

2005年から見た感想

 「スカイ・クロラ」と「女王の百年密室」が書かれたのは、この本に日記が収録されている2000年。なので、ぼくの中での森博嗣のピークは2000年。
 好きな作品がどういう状況で書かれたのか見るのは楽しかったし、一人の趣味人の日記として見るのも楽しいし、大学職員の日記としてみるのも楽しい。

 この本は今やってるWeb日記と比べると全体的に随分と楽しく、ユーモアやギャグだらけな内容なので、今の日記がなぜあんなに淡々とした調子なのか不思議。当日アップロードではなく、掲載まで数日開けるようになったから?
 「ダ・ヴィンチ」って無理にオリジナルblogシステムを作ろうとしてトラブルを出すよりは、「はてな」と組めば客層が上手くかぶって、相乗効果が出て良さそうだと思ったけど、どうかな?

今の日記ページ
MORI LOG ACADEMY

*1:医学生で、武道をしていて、女装が趣味でそれが似合うというキャラクター

*2:空気中というより水中に近いような感じ。