「あしたのために その3」は相手のパンチを受けつつもさらに大きな打撃を返す必殺・クロスカウンターだった。
フックとかアッパーとか普通のカウンターとかは全部省略しちゃうんですね。一週間という短期で大火力を無理矢理にでもつけるためでしょうか?
前回打ちのめされたジョーの見舞いにはマンモス西がやってきたのに、ジョーは西をぶちのめしてしまう。報われない西・・・・・・
そして窓を壊してまたまた脱走。
目についた人間を片っ端からぶちのめしながら逃げ出すジョーは、通り道の全員を嵐のように打ちのめし、逃げ切ることに大成功。
さらにそれでも飽きたらず、夕日を背に、鋭くなったパンチの連打を見せつけ続ける。
打ちのめされて寝込んだマンモス西はその間「ジョーがパンチ一つ一つを覚えるたびに不幸せに近づいている気がする」と語る。
力石徹は人間を片端から打ちのめす危険極まりないジョーを止めるように刑務官から頼まれるが「今あいつをぶちのめしたんじゃ、日曜日のボクシング大会の楽しみが無くなってしまいますから。二度とこんな真似ができないようにさせてあげますよ」と余裕で言ってのける。
しかし、直後の医師の調査により、通常は疲労で次第にダメージが減少していくはずが、後に打ちのめされた者ほど大きなダメージを受けていると知り「奴は一体何なんだ?」と一抹の不安を感じる。
力石はジョーに楽に勝てるとは思わなくなり、勝つための調査とトレーニングを始める。
そして勝負の日曜日。
ジョーは段平に「あしたのために その3」の威力を聞く。「あれがあれば怖いもの無しだ」という答えを聞くが、ジョーはただ静かにじっとしているばかり。
丹下段平から現役時代に使っていた血の染みたグローブを受け取っても、静かにしているばかり。
「デビュー戦ってのは皆そんなもんだがな」と話しかけてくる段平にジョーは「うるせえなおっちゃん!ちょっと黙ってなよ」と応えまた静かにじっとしている。
そこへ少年院の収容者がやってきて「力石さんと違ってお前はド素人のアマチュアだからよ、ヘッドギアつけな」と言われ、ジョーはそいつを「この提灯持ちが!」といきなり打ちのめす。
その勢いを駆って「力石をボッコボコのクッシャクシャにしてやる!」と決戦のリングへ駆け上がる!*1
- 力石徹のトレーニング法
猛牛と戦う!ってそりゃ無茶ですよ梶原一騎先生!
豚を殴り倒すのも現実には無理らしい。
- ジョーのテンションも上がれば、ぼくのテンションも上がります
試合前にヘッドギアを持ってきたアホ(ひどいw)がジョーに殴り倒されて、それから奮い立って試合に出るのは見ていて非常に気持ちがいい!
登場人物と見ている人間のテンションを逐一合わせていくのが燃焼のコツ?
- ボクサーの対戦相手への罵倒はどこを向いている
あれは「相手は弱い弱い弱い・・・・・・自分は強い強い強い」という自己催眠のためのものだって、今回の描写で「体験」してしまいました。
*1:このアクションカットのスピードは素晴らしく「速い」