放課後は 第二螺旋階段で

「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」 筆者の気の向くままに書き連ねるクラシックスタイルのblogです。

軟弱者―16巻から読み始める高橋ツトムの『爆音列島』

爆音列島(16) (アフタヌーンKC)
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 オタク層しか読まない雑誌のアフタヌーンに何故か連載されている暴走族漫画が『爆音列島
 何故この組み合わせなのか? 読み方が分かれば疑問は途端に氷解する。


 このマンガの暴走族は甘い。
 逮捕後に鑑別所へ面会に来た両親からもらったチョコレートを平気で口に入れるくらいに甘い。けれど誰もそのことを意識に上らせない。それで許されていた1980年代は実年齢だけでなく、社会までもが未だ幼年期であった時代。すべてが渾然一体となったノスタルジーが作中世界を支配している。


 あのころ、人々は反逆相手に依存して生きていることさえまだ知らなかった。ツッパリの不良でさえわざわざ高校に在籍していた。
 反逆できる対象さえ失った現代に対するカウンターが沁みる。