放課後は 第二螺旋階段で

「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」 筆者の気の向くままに書き連ねるクラシックスタイルのblogです。ネタバレへの配慮等も基本的にありません。

マンガ力の見える本 / 「変人偏屈列伝」 荒木飛呂彦 鬼窪浩久

変人偏屈列伝 (集英社文庫―コミック版)
Amazon.co.jp: 変人偏屈列伝 (集英社文庫―コミック版)

 栄光なき天才たちブラックエディション。

 登場するのは、タイ・カッブ康芳夫、腸チフスのメアリー、ウィンチェスター夫人、コリヤー兄弟、ニコラ・テスラ

 収録されている全作品のシナリオは荒木飛呂彦であるが、作画は鬼窪浩久が量的中心となっている。荒木飛呂彦が作画まで行なっているのは腸チフスのメアリーとウィンチェスター夫人のみ。ニコラ・テスラは藤井伸幸も作画しているが詳細不明。

 そのため「荒木飛呂彦荒木飛呂彦性は一体どこにあるのか?」「荒木飛呂彦言語を他のマンガに使うとどうなってしまうのか?」という点がはっきりする一冊である。

 紙面構成力は作画者間で非常に大きな差があり、キャラクターの立つ強さ、コマ割りのアイデアは全く比較にならないほどである。荒木飛呂彦担当エピソードは制作時期的に後のため、脚色の力加減が分かるようになっているという要素もありそうではあるが。

 「手の袋」に追われるウィンチェスター夫人などは、いつスタンドを出すのかハラハラするほどにオカルティックな盛り上げようであった。

関連Webページ

メビウス・ラビリンス : 荒木飛呂彦のコマ割りの原理 - あなたは今どんな姿勢でモニターを見ているのか?
http://moebius.exblog.jp/6209565/
 荒木飛呂彦コマ割りは2006年にこのサイトで理論化・体系化された。

細部についての話

 カバーはリバーシブル仕様で、表はこのエントリ上部に出ている「腸チフスのメアリー」、裏面は「ウィンチェスター夫人」である。解説文や価格の表示スペースが必要ないためデザイン・色彩にかなり力の入ったものとなっている。