放課後は 第二螺旋階段で

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硬い冬の空気

 この日バイクに乗ると不思議と余裕があった。簡単にパワーを出し切れてしまう。何だか意識が一段「上にある」

 パワーウェイトレシオは乗員込みで15kg/ps程にもかかわらず、クルマたちよりも速いテンポで動けてしまう。まるで楽器を共鳴させた時のように、推進力が澄み切った美しさを持っている。

 寒い日のキャブレターにはセッティングが合った以上の何かがある。

 科学的には大気密度がほんの 10% 程違うだけでしかないのだけれど。