放課後は 第二螺旋階段で

モバイルでは下部のカテゴリ一覧を御覧ください。カテゴリタグによる記事分類整理に力を入れています。ネタバレへの配慮等は基本的にありません。筆者の気の向くままに書き連ねアーカイブするクラシックスタイルのなんでもblog。「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」

2014-01-01から1年間の記事一覧

狂信者―機動戦士Vガンダム 第11話「シュラク隊の防壁」

■ストーリー 地点DDに連邦軍の輸送機が待機してはいたのだが、彼らはガンイージとヴィクトリータイプをアイルランドまで運ぶこと以外は頭にないのだった。この士気の低い輸送機パイロットの愚痴で偶然、戦争そのものがウッソの父ハンゲルグ・エヴィンにより…

善良さに縛られる―機動戦士Vガンダム 第10話「鮮烈!シュラク隊」

■ストーリー リガ・ミリティアの各部隊は歌謡大全集のカラオケディスクに埋め込まれた暗号を元にドレスデンと対称の位置にあたる地点「DD」への集結を開始する。 一方ザンスカール側もキャラオケが趣味の指揮官デプレがこのデータを解読し、ドレスデンに移動…

復活の超後退翼機 「世界の傑作機 No.85 スホーイ Su-7 Su-17 フィッター」

スホーイSu-7/-17フィッター(世界の傑作機№85[アンコール版]) (世界の傑作機 NO. 85)発売日: 2020/01/06メディア: ムック Su-15 フラゴンの号から続けてスホーイ設計号を読みました。 亜音速 Mig-15 の35度後退翼から 超音速 MiG-17 の45度後退翼、そしてさ…

帰る場を失う―機動戦士Vガンダム 第9話「旅立ち」

■ストーリー クロノクルは故郷カサレリアを離れるカテジナに街を一目見せるのを兼ねて航空偵察に出るのだが、そこで煙が出ている家を見つけてしまうのであった。 これがウッソとシャクティの小屋である。 着陸したクロノクル、カテジナ、偵察から帰還したウ…

隠れハイパワー戦闘機は時間をかけ生み出された「世界の傑作機 No.120 スホーイ Su-15 フラゴン」

スホーイSuー15“フラゴン” (世界の傑作機 NO. 120)メディア: ムック 積読の一番上にあったからという程度の感覚で読みました。増えすぎちゃってどこから手を付ければいいのかもう全然分からない状態なもので‥‥ 近年では推力重量比が1を優に超える凄まじいパ…

現代物語の原型―「ゴルディアスの結び目」 小松左京

ゴルディアスの結び目 (角川文庫)作者:小松 左京発売日: 2019/03/25メディア: Kindle版 日本SFの巨人小松左京の短編の中でも特に評価が高いのがこの一冊です。 岡田斗司夫のニコニコ動画・Youtube番組での「『魔法少女まどかマギカ』の原型である」というコ…

力が導かれない―機動戦士Vガンダム 第8話「激闘!波状攻撃」

■ストーリー 「オイ・ニュング伯爵はギロチン台にかけられて、ウッソは、いてはならない所にいる自分を見つけていた」 ギロチンの悪夢にうなされるウッソはカサレリアに逃げ帰ろうとする。だがリガ・ミリティアの人々はニュータイプの才能を惜しんでそれを引…

「良識ある人」とは何か―機動戦士Vガンダム 第7話「ギロチンの音」

■ストーリー カサレリアの森で静かに暮らすシャクティとカルルマンの元にバイクの音が響き渡る。イエロージャケットの本隊から捜索に派遣されているバイク乗りのドゥカー・イク大尉の部隊である。 彼らがクロノクルを回収している頃、ウッソたちはリガ・ミリ…

精兵は時代の縮図―「ネイビー・シールズ 最強の狙撃手」 クリス・カイル スコット・マクイーウェン ジム・デフェリス 翻訳:大槻敦子

アメリカン・スナイパー作者:クリス カイル,ジム デフェリス,スコット マキューエン発売日: 2015/02/20メディア: Kindle版(文庫化の際に改題されました) ゴシップ的な邦題と異なり、原題は「American Sniper」というシンプルなもの。著者はイラク戦争にお…

騎士道を持つ人―機動戦士Vガンダム 第6話「戦士のかがやき」

■ストーリー 空襲に来たワタリー隊を迎撃するウッソのコアファイター。 リガ・ミリティアの対空砲による支援を受けて時間を稼ぎ、ハンガーとブーツを装備してガンダムの姿となり撃退に成功する。 この交戦の最中、ワタリー隊には機体損傷による墜落の恐怖か…

「最後の転落 ソ連崩壊のシナリオ」エマニュエル・トッドは主義主張も建前も外して経済を見る。

最後の転落 〔ソ連崩壊のシナリオ〕作者:エマニュエル・トッド発売日: 2013/01/25メディア: 単行本 人口動態の指数は、経済に関わる集計値より変造が難しい。それが由来する概念がより単純なものだからである。一人の個人、その年令、性別、生涯の長さは、相…

機動戦士Vガンダム 第5話「ゴッゾーラの反撃」付 デーヴ・グロスマン「戦争における人殺しの心理学」

戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫)作者:デーヴ グロスマン発売日: 2004/05/01メディア: 文庫 人は殺人をしなければならなくなった時何を考え、どう合理化するのか?を書いた本。人は殺されることより殺すことに抵抗を感じて、第二次世界大戦…

殺意の距離感―機動戦士Vガンダム 第5話「ゴッゾーラの反撃」

■ストーリー Vガンダムを操るウッソはその細やかな操縦技術でオデロたちをからかう。これは年相応の他愛のなさであるが、素晴らしい才能の証明でもある。機体の搬送先のリガ・ミリティアの工場でも皆がウッソの才能を信じている。 このまま部隊に戦力として…

回転翼機は天才タイプ―「図解ヘリコプター メカニズムと操縦法」 鈴木英夫

図解 ヘリコプター : メカニズムと操縦法 (ブルーバックス)作者:鈴木英夫発売日: 2013/11/08メディア: Kindle版 ヘリ関係の仕事をしている方の話を理解するために読みました。教科書のコンパクト版といった感じで無味乾燥ながら充実した内容の一冊です。 さ…

深入りしてはならない―機動戦士Vガンダム 第4話「戦いは誰のために」

■ストーリー 電子装備を求めるリガ・ミリティアの人々は、ウッソ家の地下で広大なコンピュータルームとシミュレータを披露されるのだった。これにより彼がモビルスーツを操れたのは一人で訓練を行っていたためであると分かる。 その後再びイエロージャケット…

冷酷無比―機動戦士Vガンダム 第3話「ウッソの戦い」

■ストーリー 燃えるウーイックの街を遠目に見て駆けつけたウッソを待っていたのは、イエロージャケットのマシンに対するレジスタンスの憎しみの決死攻撃であった。このウッソの恐怖さえもイエロージャケット兵が操るゾロが行った殺戮により塗りつぶされてし…

本来の第1話―機動戦士Vガンダム 第2話「マシンと会った日」

HGUC 1/144 LM312V04 ヴィクトリーガンダム (機動戦士Vガンダム) ■ストーリー 「こんなもののパイロットにさせられてしまったら、カサレリアでお母さんやお父さんが帰ってくるのを待つことなんてできないのよ、ウッソ」とシャクティ。 一方その頃パラグライ…

「グランドパワー 2014年2月号 特集:M48パットン」はアメリカン・スタンダードな戦車が分かる一冊。

GROUND POWER (グランドパワー) 2014年 02月号 [雑誌]発売日: 2013/12/27メディア: 雑誌 M26パーシングの機関系を改善した M46、その砲塔を換装した M47 から離れた最初の完全戦後世代、最近注目度が高まっている冷戦戦車の初期に当たる M48パットン で一冊…

義務としての戦争の恐怖―機動戦士Vガンダム 第1話「白いモビルスーツ」

機動戦士Vガンダム DVDメモリアルボックス 今作が作られてから21周年であるが、そんな半端な数字と無関係にこの連続レビューを開始する。当時の「毎週金曜夕方放送」にできる限りテンポを合わせる予定である。 ■ストーリー 汚染された地球を脱したはずの人々…

機動戦士Vガンダムが放送された1993年4月から1994年3月とは?

この頃の時事を箇条書き程度にまとめる。 1991年 12月:ソビエト連邦崩壊 1992年 ユーゴスラビア解体・ボスニア・ヘルツェゴビナ独立・内戦 1993年 1月:チェコスロバキア解体・山形マット死事件(少年法改正) 4月:Vガンダム放送開始 5月:サッカーJリーグ…

機械の戦いの狭間で―「海戦 〔伏字復元版〕」 丹羽文雄

海戦(伏字復元版) (中公文庫)作者:丹羽 文雄メディア: 文庫 1942年8月初頭頃から重巡鳥海に同乗し、第一次ソロモン海戦に参加した記者であり小説家である著者による記録文学が本書である。 現代海軍の海戦とは本質的に遠洋航海であるため、ただそこにある南…

「重巡摩耶」池田清 艦の生涯を俯瞰で見る。そしてソロモン海戦というサイレント艦隊決戦での決定的敗北。

重巡摩耶―元乗組員が綴る栄光の軌跡 (学研M文庫)作者:池田 清発売日: 2002/01/01メディア: 文庫 艦これブームに乗って、積読から出てきたこの一冊を何となく読み終えました。 最後の条約型重巡・摩耶(高雄型4番艦)が建造され沈没するまでの14年間が時代背…

なぜベンジャミン・フランクリンは別格なのか / アメリカ庶民の歴史観についてのメモ

まずアメリカの庶民にとって歴史の本といえば個人の回顧録なんですね。なぜ回顧録なのか、誰が回顧録を出すのかといえば、よき市民として人々から憧れられるような、参考にされるような人生をやり遂げた人間です。 日本において「奈良の大仏を作ったのは誰か…

「三号突撃砲短砲身型 1940-1942 オスプレイ世界の戦車イラストレイテッド 4」で戦間期の装甲戦闘車両の設計思想を知る。著:トム・イェンツ ヒラリー・ドイル イラスト:ピーター・サースン 翻訳:富岡吉勝

III号突撃砲短砲身型 1940‐1942 (オスプレイ・ミリタリー・シリーズ 世界の戦車イラストレイテッド)作者:ドイル,ヒラリー,イェンツ,トム発売日: 2000/07/01メディア: 単行本 積読からオスプレイ世界の戦車がもう一冊出てきました!早速読み終えました!(ガ…

3月某日 / 大刀洗平和記念館で零戦を見る

大刀洗平和記念館は大戦中の一大練習飛行場の跡地であり、九州飛行機の震電開発の拠点だった事も全面に押し出しています。建築年代が新しいためか、零戦がうまく太陽光を受けてきらきらと輝いて見える、光線にかなりこだわった配置が特徴的です。 メイン展示…

気象にさえ if はない 「検証 戦争と気象 天気晴朗なれど波高し」 半澤正男

検証 戦争と気象―天気晴朗なれども波高し (銀河ウォーセラーズ)作者:半沢 正男メディア: 単行本 この本は id:a-park さんの影響で読みました 気象の専門家から見た戦史についてシミュレイター誌に連載されていたコラムを集成したものです。 このような形でま…

2014年に見る「2012年に見られた『東のエデン(2009年)』のメモ」 第1話から第3話くらいまで

(以下エントリは、2014年に発見された2012年製作の「『東のエデン』試聴メモ」を元に製作されています。元になった作品である「東のエデン」は2009年作。年収300万円時代が提唱されたのは2003年頃であり、それが懐疑的に見られていた時代の作品であり、今や…

世界戦史は弾量が決める 「兵器と戦術の世界史」 金子常規

兵器と戦術の世界史 (中公文庫)作者:金子 常規中央公論新社Amazon これはオススメの書籍です。 本書のタイトルはかなり大づかみなものですが、実態は著者の経歴を見れば一目瞭然で「砲兵から見た世界戦史」となっています。 1916年(大正5年)生まれ。陸軍士…

冷戦とUFO 「エリア51 世界でもっとも有名な秘密基地の真実」 アニー・ジェイコブセン

エリア51 世界でもっとも有名な秘密基地の真実 (ヒストリカル・スタディーズ)作者:アニー・ジェイコブセン発売日: 2012/04/05メディア: 単行本 原爆・水爆・U-2・SR-71・F-117、そしてロズウェル事件‥‥本書は世界を一変させる研究が行われたエリア51を通して…

Übermensch 「継ぐのは誰か?」 小松左京

継ぐのは誰か? (角川文庫)作者:小松 左京発売日: 2015/05/30メディア: Kindle版 「チャーリイを殺す‥‥」 だれ? 期限は今のところ、つけない。だがいずれ通告することになるだろう。―チャーリイを殺す‥‥ だれだ、君は! 大学都市での厳重な警備にもかかわら…