放課後は 第二螺旋階段で

筆者の気の向くままに書き連ねアーカイブするクラシックスタイルのblog。カテゴリタグによる分類には力を入れております。ネタバレへの配慮等は基本的にありません。「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」

"Fire in the hole" の由来について


Fire〜は、元々19世紀後半、イギリスの炭坑夫達によって使われていた言い回しである。
低所得層に流行していた低俗なポルノ新聞漫画「The backyard lady」の台詞をもじったもの、 という説が一般的だ(漫画のヒロインがオーガニズムを「私の中で何かが燃えてる」 と表現した事から)


当時の、極めて質が悪く不安定なダイナマイトを使っての炭坑内爆破作業は、常に炭坑全体の崩落の危険を伴う危険な作業であった。
1897年に書かれたRichard Hincockの「地の底」には、発破作業の日に合わせて仮病を使う炭坑夫達の姿がユーモラスに描かれている。極度の緊張状態の中、仲間の炭坑夫達をリラックスさせようとポルノ漫画の台詞を真似て見せる、それが炭坑で暮らすタフな男達の一流のユーモアであり、思いやりでもあったのだろう。


第1次大戦に参加した元炭坑夫の英軍兵士達は、何かが爆発する時には決まってこの台詞を叫んだという。その奇妙な場にそぐわない言い回しは、戦場でも兵士達の緊張をやわらげ、"Fire in the hole"はやがて兵士達の日常語となった。
そしてその後、スラングをこよなく愛する米軍の兵士達にも受け継がれていく事になる。

炭坑から戦場へ、"Fire in the hole"の歴史は苦境に追い込まれた男達が恐怖を克服しようとする苦闘の歴史でもあった。