放課後は 第二螺旋階段で

モバイルでは下部のカテゴリ一覧を御覧ください。カテゴリタグによる記事分類整理に力を入れています。ネタバレへの配慮等は基本的にありません。筆者の気の向くままに書き連ねアーカイブするクラシックスタイルのなんでもblog。「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」

「大帆船時代 快速帆船クリッパー物語」 杉浦昭典

数千年におよぶ帆船の歴史の最後を飾る傑作、クリッパーシップ。誕生後半世紀を経た汽船をも速力、航続距離、経済性で圧倒し、19世紀の世界の海を制覇したその活躍を、アメリカ独立戦争、ゴールドラッシュ、アヘン戦争など歴史的事件と共に再現する。東洋から西洋へ新茶を運ぶ壮大なティー・クリッパー・レース、スエズ運河開通の6日後に進水した名船カティ・サークの数奇な運命など、クリッパーの栄光と没落を描く海洋物語。

帯の宣伝文句を転載。(問題あったら削除します)


 捕まらないために高速化した私掠船が高速輸送船になり、100日間の航海の末に数時間の差が付くか付かないかというデッドヒートのティー・クリッパー・レースの時代が到来。

 その時代も、汽船しか通れず航海日数を大幅に削減するスエズ運河の完成で終焉を迎えることになる。
 美しく有名な帆船「カティ・サーク」はその頃ちょうど生まれた。この船は帆走技術の絶頂を象徴し、そしてまた生まれたときから時代遅れが確定していた。

 ティー・クリッパーというジャンルそのものは完全に時代遅れになってしまいますが、それでも「カティ・サーク」はオーストラリアから羊毛を運ぶウール・クリッパーとして汽船より速く航海する。


 巻末には帆船の種類、帆走の仕方、各部名称等の図鑑もついていて新人帆船愛好家には便利。

 帆船の本って全然読んだことがなくて知らない世界だったのでかなり面白い本でした。