17〜19話。
前巻で話がやっと動き出したと書いたけれど、これと次の巻で終わりなんですね。
「吉井さん」の街いじりは面白いことは面白かったけど、全てが起こるべくして起こった事件で、収束もあっというまだったので、ちょっとした小競り合いの範疇で大きな流れを変えるものでないという印象。だから、「クラース」の「伽ノ」による直接的な介入の結果が楽しみ。
でも、「クラース」も一枚岩ではなく、ただ「伽ノ」が出鱈目に暴れているだけのようなので、このまま街から誰もいなくなってしまうだけなのか。
日和見主義的だった「遠山」は「伽ノ」の手下となり、「クラース」への反逆的行動に加担する。
街への直接介入のために派遣された全身テクノライズの「シェイプス」は虫みたいで気持ち悪い。「ラカン」のメンバーだった「ハル」も気持ち悪いシェイプスになって帰ってきたけれど、それでも元リーダーの「シンジ」にはかなわなかった。
街の外からの攻撃に反撃するために共同戦線をはる「オルガノ」と「救民連合」。勝機の無い戦いに自ら臨み、「救民連合」は全滅。でも、宗教的組織だからそれも本望のよう。
「櫟士」と「ドク」は街の惨状を知らせるために「咲村」の案内で街を出て地上へ行くと、そこには意思を持って生きるまともな人間は存在せず、ただ官僚主義的なものがあるばかりだった・・・って「銃夢」の「ザレム」みたい?生き生きとした地獄と亡霊のような天国というパターン。
「伽ノ」の街への破壊的介入を止められる可能性があった「オルガノ」は再起不能の大被害、「救民連合」は全滅、「ラカン」は解散、「地上の人々」は黙殺、ただ「ガベ」のカリスマ的預言者「蘭」だけが人を集めだした。彼らはどう行動するのか・・・続く。