![鬼戦車T-34 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51NlA2aVMrL.jpg)
カルト映画好きでソ連戦車マニアという物凄ーく限られた人しか見ないであろう、「ミッキーマウス砲塔」*1の戦車「T-34」が大暴れ映画。
ナチスドイツの捕虜になり、射撃試験の目標となる戦車の操縦手にされたソ連兵たち。彼らは一か八かでその戦車を乗っ取り脱出を図る。
大砲を踏み潰し、車を跳ね飛ばし、煉瓦の壁をぶち壊し、ショーウィンドーを粉々に砕き、機関銃でめったうちにされても傷一つ付かない現実のモンスター「戦車」。「戦車」は銅像だって、お花畑だって、何でもかんでもノホホンと平気で踏み潰し突き進む。そして、それをただボーゼンと見守るドイツ市民たち。
敵地ドイツのド真ん中を突き進むソ連捕虜たちが安心できる場所は、無敵戦車「T-34」の中だけ・・・だが、燃料も弾丸も搭載量はごくわずか。ソ連捕虜たちは生き残れるのか。
「この映画は実話を元にしている」とオープニングテロップが流れますが、それが本当だとはとても思えない、荒唐無稽な脱出劇。
ラストシーンは、ナチス兵たちがソ連兵の乗る戦車を包囲する中、子供を助けるために中にいる限りは安全な戦車からソ連兵が飛び出し、ナチス兵たちはそのソ連兵を殺す絶好の機会をあえて見逃そうとする。しかし、ナチス兵のうち一人は機械的にそのソ連兵を射殺し、そして得意げな顔をし、他のナチス兵たちは撃った彼をただジッと見るというもので、このときの表情が好き。
（子供はソ連兵に助けられるためだけに急に現れるキャラクターで、展開そのものはちょっと変ですが）
ただ、字幕の量が異常に少なくて、俳優が喋っているのに何も出ない場面が少なくないという致命的な問題があったので、面白いか面白くないか以前に理解しにくかった。英語映画なら字幕が無くても頑張ればいくらか意味が分かるけれど、ドイツ語とロシア語じゃ手も足も出ません。
