28〜31話
第28話「大西洋、血に染めて」
子供たちを育てるためにスパイをするしかない少女ミハルとカイは軍艦ホワイトベース内で再会する。
ジオン士官ブーンはミハルから情報を受け取り、それによりホワイトベースは攻撃を受ける。
責任を感じたミハルはカイと共に対潜ガンペリーで出撃。そしてミサイル攻撃時に事故死してしまう。
誰にも知られないままいなくなってしまうなんて、そんなの悲しすぎる。
カイ 「おいミハル、どうしたんだ?上がってこいよ、ミハル」
フラウ 「カイさん、気をつけて。着艦よ」
カイ 「おう、了解」ブライト 「ミハルがいなくなった?」
ジョブ 「ええ。ガンペリーでカイと一緒に出撃したらしいんですが」
ブライト 「誰なんだ?知っているのか?」
ハヤト 「いいえ、知りません」
「ねえ」
セイラ 「ええ」
カイ 「…」
アムロ 「密航者だったんです」
フラウ 「密航者?」
ブライト 「知っていたのか?」
アムロ 「いえ。カイさんの部屋に女の人が入るのを見たんですけど、すぐ敵が来たもんで」
カイ 「…ミハル、いなくなっちまって…」
みんなの中で、たった一人で悲しむカイ・シデン。
- ミハルから情報を受け取るために地元民になりすましてホワイトベースに侵入したジオン士官ブーンが部下に言う「お前はジオン訛が強いから喋るな」という注意。世界観の面白さ。
- ブーンが乗るMA「グラブロ」のデザインは何となくイデオンチック。
- ミハルが事故死する際の、人間の意思と無関係に放り出されたとハッキリ分かる姿勢や髪のばらけ方や、尺の長さや背景の消失は「いなくなってしまう」と強く感じさせるもので特に印象的。
第29話「ジャブローに散る!」
ホワイトベースは南米ジャブロー基地に到着する。
そしてそこでアムロはマチルダさんの婚約者だったウッディと出会う。
アムロは「ぼくがガンダムを上手く使えればマチルダが助かったのに・・・」と詫びるが、ウッディは「うぬぼれるな。たかが一機でどうこうしようなどと!」とアムロに説教をする。
そのウッディは低性能のホバー機でジオンの基地侵攻を食い止めようとし、ガンダムvsシャアズゴッグの戦いに介入しシャア機を撤退させることに成功するが、戦死してしまう。
アムロに「たかが一機で何ができる」と説教をしていた彼も、「たかが一機でできるだけこと」を見せたかったのか・・・
- 「子供よ自惚れるな!たかが一人の力でどうこうしようなどと!」これはファーストガンダム全編を通してのテーマなのかもしれない。
第30話「小さな防衛線」
ホワイトベースは正式に軍隊に編入され、乗組員たちは軍隊の階級を与えられる。
そして、戦死者は2階級特進すると告げられたアムロは「ただそれだけなんですか!?ありがとうの一言も無いのですか!?」と連邦の士官に反抗する。それを聞いた士官は「貴様!」と食ってかかりアムロに殴りかかるが、アムロはそれを軽くかわす。
士官はその行動に対して「なぜよけるか?貴様!よけたら独房入りだぞ」と不条理な怒りを露にする。そしてアムロは戸惑いつつも再び殴られる。
二階級特進だけだということに怒るアムロと殴りかかる士官とのやり取りは、セルフパロディっぽくて結構ウケタw
一方その時ホワイトベースの子供たち、カツ・レツ・キッカは爆弾を仕掛けに来たジオンの特殊部隊と偶然遭遇してしまい、時限爆弾が仕掛けられているのを発見する。
子供たちは時限爆弾を排除するために子供なりの決死の努力を行い、それによりジャブロー基地は守られる。
一方セイラはジオン特殊部隊排除戦の際、シャア・アズナブルと再会し兄キャスバルだと気がつく。しかしその再会は「ジオン士官のシャア」を狙う銃撃によりごく短時間で終らせられてしまうのだった。
- ネットの人気者MS「アッガイ」新登場。動いているところだけ見ると結構強そう。すぐ撃破されるケドネ。
第31話「ザンジバル、追撃!」
正式に軍隊に編入されたホワイトベース隊は囮部隊として使われることになり、再び宇宙へ。軟派な感じの男スレッガー・ロウ中尉がホワイトベース隊に編入。
シャアの指揮する戦艦「ザンジバル」もそれを追って宇宙へ上がり、ホワイトベース隊と宇宙戦闘に。
思い切りの良いシャアはホワイトベースに戦艦同士をすれ違わせる極近接戦闘を挑む!
- 自然が多く残る南米基地から出撃するホワイトベースの窓から見える景色とそれについてのやりとりでまた世界観の面白さが。「手の空いている者は左舷を見ろ、フラミンゴの群れだ」「ビデオに撮っておきます」「よし、許可するぞ」
- ジオンの新型超大推力MA「ビグロ」登場。圧倒的スピードでガンダムを轢殺(?)しようとアームで掴んだところを逆襲されてやられるんですけど、せっかくの速度性能を捨てる戦い方をするマヌケさはどうなのって思う。
総評
話が一段落して、再び起承転結の起に戻った感じ。
ザク→グフ→ドムの入れ替わりは時間がかかったけれど、今度は毎回のように新型の機体が登場。
MSの人間らしい芝居の細かさが好きだったので、新型機への回転が速すぎると芝居がこなれて無い感じがしてちょっと印象が悪い。