放課後は 第二螺旋階段で

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 タイトルに反して、戦闘機はチラッとしか出てきません。YF-22vsYF-23のエピソードと、Su-37チェルミナートル*1の「フック」*2や「クルビット」*3といった超機動性のデモくらい。


 正しいタイトルは「未来の飛行体」*4だと思います。航空機ですらない。


 「RigidChips」で誰もが一度は作る(?)ガスパルス噴射飛行体の実物が飛んでいろいろな機動をするところ、「カスピ海の怪物」*5が動いてるところ、「メタルギアソリッド」にも登場した円盤形UAV「サイファー」が動いているところ、コンコルドの機首バイザが下がるのをコクピットから見たところが見られたのにはケッテンクラート症候群的なうれしさがありました。


 次期超音速旅客機は重量低減のためにコンコルド式の機首下げ視界確保メカニズム*6を廃止にする予定で、窓が無いまま正面を「見る」ために赤外線カメラで前を見るようになっていて、実証機で着陸実験し成功する場面が出てくるんですが、航空学生の計器飛行試験でも外が全然見えないよう窓にフードをかけられた状態で全てをこなさないと合格できないと聞いていたので、それほど斬新と思わなかった。。。


 地上からのレーザを受けてその反動で飛ぶマスドライバーライトクラフト」はユニークすぎです。空を飛ぶ。ぴかぴかで銀色の円盤形反射体が。銀色なのはレーザを反射するため。回転するのはジャイロ効果で安定するため。SDI*7で作ったレーザ技術の転用らしいのですが意外な発展です。レーザ技術ってSDIで一気に進んだのでしょうか?全くの役立たずだったと思っていたSDIに意味があったと知り驚きました。


 他には、コンピュータの発展で安定性確保が簡単になり実用的になってきた全翼機についてや、昆虫の飛行原理解明とそれを使った昆虫型UAVについて少々。あと、ロシアのUFOみたいな全翼機がチラリと出たり。


 全体的に薄く広くという感じの作りなので、感想もかなり纏まりに欠けるものになっています。
 今回は航空機のことをそれほど知らない人でも分かるように解説を細かめに書いてみました。

*1:ロシア本国でのニックネーム。米ソ冷戦の時代でもないので、できるだけ本国名で書きたい気分。意味は「ターミネーター

*2:垂直上昇状態からスピンするように180度旋回

*3:前進しながら機体だけバク転

*4:英題はこの通りのようです

*5:高度一桁mを飛行する船と飛行機の中間にあるようなメカ。でかくて速い。

*6:コンコルドは抵抗低減のために機首が極度に尖っていて、正面が見える窓を設置できなかった。そのため離着陸時は機首を下に折り曲げて正面が見える窓が露出する構造になっていた。

*7:米ソ冷戦時代末期に考えられた弾道ミサイル迎撃システム。スターウォーズ計画とも呼ばれたり。人工衛星からのレーザで宇宙を飛ぶ弾道弾を壊す気だったらしい。ソ連崩壊とコストが原因で中止。