放課後は 第二螺旋階段で

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いわゆるバーチャハイの状態で完敗すると危ない

 負けた悔しさのあまりに鬱度合いがいきなり最大近くまで跳ね上がった。
 「一体なんだと言うのだ、この不愉快さは」
 「全力」が「完全否定」されるというのがたまらなく悔しい。
 「後悔しないように全力を尽くす」というフレーズがよくあるけれど、全力を出したからこその悔しさもある。

「インパルス走るっ!永久記憶不滅っ!反応!反射…音速!光速!」

「全身の細胞が狂喜している。加速せよ、と命じている。加速せよっ…加速せよっ!!目には映らない物、耳では聞こえない音、集中力が外界を遮断する。膨張する速度は静止に近い。奴は当然のように急速な成長を遂げる。反射する頭脳、瞬発する肉体…次第に引き離されてゆく…徐々に置いてゆかれる感覚。優劣は明確。しかし、焦りはない。全力で打球している。全力で反応している。怯える暇などない。」

 「ピンポン」の人は焦らないらしいけれど、自分は強烈な焦りを感じる。
 焦りを感じる暇もない一瞬の中で。
 0.3秒の早撃ちの次元大介を上回る0.2秒で反応する自分を0.18秒で反応した人間が撃ち抜く。0.02秒の格差は永遠のように感じられる。
 ハイになったプレーヤーは百分の一秒という時間単位がこの世に存在していることを知覚する。
 ハイになっているプレーヤはハイになっているプレーヤによってのみ倒される。
 そして負けた側は心まで折られる。