放課後は 第二螺旋階段で

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これが実録ミッション・インポッシブル / 『マン・オン・ワイヤー』

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 今作は、アメリカ・ニューヨークの世界貿易センタービル間で綱渡りをやってのけたフランスの大道芸人の回想記録映画である。

 建築物の歴史的位置づけによりまとわりつきやすい思想性はあまりなく、単純に「世界一のステージが作られたからにはそこでやり遂げることに全力を尽くした」というさっぱりとしたところのある挑戦であり、それ以前にはノートルダム大聖堂の尖塔間を「面白いから」「驚かせられるから」というくらいの感覚で渡っているという。

 この世のあらゆる場所を「綱渡りをするステージとしてどうなのか?」という角度で見るメタ的な世界観を持つ者の物語とも云えるだろう。
 
 困難な挑戦には徹底的な下見と思考の積み重ねが必要だ。
 無数の警備員がうろつくツインタワーの間にいかにしてケーブルを張るのか?そもそも、いかにして道具を持ち込むのか?
 実は角と角が向かい合っておらず少々非対称な構造をしているところに強固で揺れないケーブルを固定するにはどの場所をどのような形で利用すれば良いのか?

 そして決行。

 417mにも達するこのビルでは、地上の人ごみの中で「誰かが綱渡りをしている!」と叫んでも、目視できる者は少ない。気づいた者から順々に見入ってしまう。
 危険行為をやめさせようとビルから、ヘリコプターの上から警官が駆けつけるが、ケーブルの上は誰も辿りつくことのできない大道芸人の聖地だ。
 世界は彼の手の中にある。
 45分間に8回の横断に成功……