まずアメリカの庶民にとって歴史の本といえば個人の回顧録なんですね。なぜ回顧録なのか、誰が回顧録を出すのかといえば、よき市民として人々から憧れられるような、参考にされるような人生をやり遂げた人間です。
日本において「奈良の大仏を作ったのは誰か?答えは大工だ」という有名なジョークがありますが、アメリカではこの見方がある程度真剣味を持っていて、大工なくしてこの国は完成しなかったという感覚が絶対善になっているんですね。これがフロンティア・スピリットの核の一つです。
この方向から見ていくと、実業家としても政治家としても科学者としても国作りに貢献した(しかも独立戦争時代に!)ベンジャミン・フランクリンは頂点となるわけです。
(余談になりますが「電気と飛行機はアメリカ人の発明」と覚えておくとちょっと見通しが良くなります)