- 作者:デーヴ グロスマン
- 発売日: 2004/05/01
- メディア: 文庫
人は殺人をしなければならなくなった時何を考え、どう合理化するのか?を書いた本。
人は殺されることより殺すことに抵抗を感じて、第二次世界大戦中発砲した兵士はわずか15〜20%、南北戦争では白目が見える距離にいる敵軍と延延撃ちあいをしても、ちゃんと撃ち殺せるよう狙わなかったせいで戦死者は殆ど出なかったけれど、躊躇する暇もなく反射的に撃つよう教育することでベトナムでは95%以上の発砲率になったという話
第二次世界大戦帰還兵は皆から英雄とたたえられたので自分の過去の殺人を合理化できてPTSD等の悩みも比較的少なかったけれど、ベトナムでは殺人者と罵られたせいでたいへん深い傷になったということ
現代の暗視装置を使っての戦闘は、敵との精神的距離を遠くしてトラウマを抑える効果があるとか
ヘェーっと思う話がいっぱい。書ききれない!
戦争映画とかじゃみんな「まじめに」殺し合いしてるけど、ああいうのがなんだか嘘っぽく見えるようになったりー。
おすすめ度★★★★★
参考の目次
(引用部内は2004年5月27日のエントリをそのまま復元した)