■ストーリー
クロノクルは故郷カサレリアを離れるカテジナに街を一目見せるのを兼ねて航空偵察に出るのだが、そこで煙が出ている家を見つけてしまうのであった。
これがウッソとシャクティの小屋である。
着陸したクロノクル、カテジナ、偵察から帰還したウッソ、シャクティが再び一堂に会する。
ウッソはカテジナがクロノクルと行動を共にしていることに反感を覚える。
それに対するカテジナの反論は「カミオンのおじいさんたちのやり方では地球は永久に絶望的よ。だから私はこの人からザンスカールのやり方を学ぶつもりなの」というものである。
これに対するウッソのさらなる反発である「だからって、こんな男と行かなくてもいいでしょう!」という言葉は視聴者の感覚を代弁するかのようである。
ウッソとシャクティがVガンダムを動かしていると知られてしまっては、カサレリアに住み続けることはできない。
「ヤナギランを咲かせておけば、どこにいたっていつでも見つけてくれるさ」とウッソは言うが、気休めでしかない。両親との再会は絶望的となっての旅立ちにシャクティが涙を流す。
■コメント
略奪される不愉快さと帰る場所の喪失を同時に描く展開もまた前回に続きまるで機動戦士ガンダムの変奏のようだ。今回は第13話「再会、母よ」に相当するだろう。
理想主義者の国ザンスカールに生きるクロノクル・カテジナ組と、終わりの見えないゲリラ部隊リガ・ミリティアに身を投じるウッソ・シャクティ組が対称となる描き方もまた、シャア・セイラ組とアムロ・フラウ組に対応していると見ることができるだろうか。
終盤にシャクティが見つけたカテジナの置き手紙には何が書かれているのか気になる所だ。
そして、植えられたヤナギランは最終話に再び登場するのだろう。