こんな感じの画材です。油彩画で絵の具を盛ったり伸したり削ったりするのに使います。
キュビズム系の絵画で多い無機的なタッチはペインティングナイフで描かれたのではないかな〜という漠然とした予想をしていました。ストロークが画面に残り、テクスチャも厚く、面の情報量増大効果が絶大。
「絵の面の情報量」という概念は、むかし印象派展で見たジャン=フランソワ・ミレーの「晩鐘」「落ち穂拾い」「羊飼いの少女」が印刷物と全く違う絵画世界を描き出していたこと、 ジョン・エヴァレット・ミレーの「オフィーリア」は写実性の高さとテクスチャ感の乏しさから印刷物で見るのとあまり印象が変わらなかったという差から受けたショックからの思考です。
自分の手でペインティングナイフによる絵のテクスチャ表現をテストする機会は当分なさそうなので、これをもって一段落。