放課後は 第二螺旋階段で

筆者の気の向くままに書き連ねアーカイブするクラシックスタイルのblog。カテゴリタグによる分類には力を入れております。ネタバレへの配慮等は基本的にありません。「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」

歴史

政治システムを未言語化部位まで記録する技術 「オーラル・ヒストリー 現代史のための口述記録」御厨貴

オーラル・ヒストリー―現代史のための口述記録 (中公新書)作者:御厨 貴発売日: 2002/04/01メディア: 新書 政治史知識が皆無にも近いためこれを読んでみました。日本におけるオーラルヒストリーの第一人者が2002年に書いた本の2011年初頭改訂版です。 聞き取…

歴史が成立するまでの歴史的経緯を学ぶ 「国防軍潔白神話の生成」守屋純

国防軍潔白神話の生成作者:守屋 純発売日: 2009/11/18メディア: 単行本(ソフトカバー) タイトルで内容の半分程度が示されている。 第二次世界大戦後の世界において、ドイツの戦争犯罪の全ては開戦直前に作られたナチス系の指揮組織 OKW(Oberkommando der …

「最後の転落 ソ連崩壊のシナリオ」エマニュエル・トッドは主義主張も建前も外して経済を見る。

最後の転落 〔ソ連崩壊のシナリオ〕作者:エマニュエル・トッド発売日: 2013/01/25メディア: 単行本 人口動態の指数は、経済に関わる集計値より変造が難しい。それが由来する概念がより単純なものだからである。一人の個人、その年令、性別、生涯の長さは、相…

なぜベンジャミン・フランクリンは別格なのか / アメリカ庶民の歴史観についてのメモ

まずアメリカの庶民にとって歴史の本といえば個人の回顧録なんですね。なぜ回顧録なのか、誰が回顧録を出すのかといえば、よき市民として人々から憧れられるような、参考にされるような人生をやり遂げた人間です。 日本において「奈良の大仏を作ったのは誰か…

気象にさえ if はない 「検証 戦争と気象 天気晴朗なれど波高し」 半澤正男

検証 戦争と気象―天気晴朗なれども波高し (銀河ウォーセラーズ)作者:半沢 正男メディア: 単行本 この本は id:a-park さんの影響で読みました 気象の専門家から見た戦史についてシミュレイター誌に連載されていたコラムを集成したものです。 このような形でま…

世界戦史は弾量が決める 「兵器と戦術の世界史」 金子常規

兵器と戦術の世界史 (中公文庫)作者:金子 常規発売日: 2013/10/23メディア: 文庫 これはオススメの書籍です。 本書のタイトルはかなり大づかみなものですが、実態は著者の経歴を見れば一目瞭然で「砲兵から見た世界戦史」となっています。 1916年(大正5年)…

カトリックのメディアパワー 「バロック美術の成立」 宮下規久朗

バロック美術の成立 (世界史リブレット)作者:宮下 規久朗発売日: 2003/10/01メディア: 単行本 西洋美術の頂点を示すバロック美術。 それは燃え上がるようなキリスト教信仰が生み出した最後の輝きであった。 理性ではとらえきれない幻視をいかにリアルに現前…

天地人を備えた才能の力 「ベルニーニ バロック美術の巨星」 石鍋真澄

ベルニーニ―バロック美術の巨星 (歴史文化セレクション)作者:石鍋 真澄発売日: 2010/06/01メディア: 単行本 バロック美術を代表する天才彫刻家、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ。80年以上にもなる生涯にわたって一線の力をもって作品を製作。劇場空間を作り…

「ヒトラーの特攻隊 歴史に埋もれたドイツの「カミカゼ」たち」 三浦耕喜

ヒトラーの特攻隊――歴史に埋もれたドイツの「カミカゼ」たち作者:三浦耕喜発売日: 2009/01/24メディア: 単行本 冬といえばドイツ空軍の本土防空戦なのでこの本を読了。 ナチスに言論の自由を許さない現代ドイツにおいて忘れ去られた存在となった「エルベ特別…

人の世のまことの幸を身にあつめ 真玉と生ひし二十五の子はも 「海軍主計大尉小泉信吉」 小泉信三

海軍主計大尉小泉信吉 (文春文庫)作者:小泉 信三発売日: 1975/01/25メディア: 文庫 慶應大学塾長・小泉信三の長男である信吉が昭和17年10月22日に戦死するまでの回想記。 乗艦は妙高型重巡洋艦・那智、特設砲艦・八海山丸。 小泉信吉は物質、精神、そして友…

「零式戦闘機」 吉村昭

意識的な軍事知識補強シリーズ第二弾に加えて、私的吉村昭ブーム第二弾として読了。 私はドイツ空軍とイギリス空軍の戦いこそ頂上決戦という所から発したミリタリーファンで、太平洋戦争の航空戦は遅れた空軍同士が何かやってた位の感覚でしかなかったのでゼ…

「補給戦 ―何が勝敗を決定するのか」 Supplying War マーチン・ファン・クレフェルト

補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)作者:マーチン・ファン クレフェルト発売日: 2006/05/01メディア: 文庫 意識的な軍事知識補強シリーズ第一弾として読了。自分の骨となり、読む前の状態を想像できなくなるほど効果的でした。 「戦争遂行」と…

「昭和16年夏の敗戦」 猪瀬直樹

昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)作者:直樹, 猪瀬発売日: 2010/06/25メディア: 文庫 適切な答えを出すのに必要なもの、それは適切な設問。 昭和16年日本のベストアンドブライテストで編成された「総力戦研究所」ではその問いを得て、見事に解き明かした。 「対米…

「三陸海岸大津波」 吉村昭

三陸海岸大津波 (文春文庫)作者:吉村 昭発売日: 2012/09/20メディア: Kindle版 海は、人々に多くの恵みをあたえてくれると同時に、人々の生命をおびやかす過酷な試練をも課す。海は大自然の常として、人間を豊かにする反面、容赦なく死をも強いる。 本書は、…

「我々はなぜ戦争をしたのか 米国・ベトナム 敵との対話」 東大作

我々はなぜ戦争をしたのか (平凡社ライブラリー)作者:東 大作発売日: 2010/07/09メディア: 単行本(ソフトカバー) ベトナム戦争終結から20年以上が経った1997年に行われたロバート・マクナマラらアメリカ・ベトナム間代表者対話を取材して作られた本書で、…

「ドキュメント 戦争広告代理店―情報操作とボスニア紛争」 高木徹

Amazon.co.jp: ドキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫)「泣かない赤ちゃんは、ミルクをもらえない」 ―ボスニアのことわざ NHKスペシャル「民族浄化―ユーゴ・情報戦の内幕―」のノベライズ(?)*1で多数のノンフィクション賞を受…