放課後は 第二螺旋階段で

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「機動戦士ガンダム 10」

36〜39話

第36話「恐怖!機動ビグ・ザム

 宇宙大決戦後編。
 ソーラシステムにパブリク雷撃機にジムにボールに戦艦にと連邦の猛攻はついにジオンの防衛線を突破し、ソロモン宇宙基地への突入に成功する。


 この突破戦でスレッガー機は損傷し、一時帰艦後ミライと会話するシーンがあり、ここが非常に素晴らしいけれど、カムランのときと同じようにぼくはこの感覚を上手く理解できない。自分を好きになってはいけないよ、という具合の話をミライにするスレッガー。

 母の形見の指輪をミライに託し、スレッガーは再出撃。



 連邦軍部隊はソロモンへの突入に成功するも、基地内では何もかもを溶解させるメガ粒子砲とビームを無効化するIフィールドを装備したお化けマシン「ビグ・ザム」が待ち構えていた。


 圧倒的火力と鉄壁の防御力で無敵の戦闘力を発揮する「ビグ・ザム」。ソロモンの指揮官ドズル・ザビはこの機体で連邦部隊への必死の特攻を仕掛ける。しかしそんな時でも、彼は同乗の部下を救おうとする。「操縦系を切り替え私の所へまわせ。お前らも各個に脱出しろ」と。


 スレッガーはこの攻撃を阻止するために、アムロと共にビグ・ザムへ決死の接近戦を挑むことに。「私情は禁物よ。奴の為にこれ以上の損害は出させねえ。悲しいけど、これ戦争なのよね」
 ビグ・ザムの対空砲火を突っ切るスレッガー機。一度は攻撃を受けるも「まだまだあああ!」と突入。しかし突入直後、ビグ・ザムの蹴り(?)を受けてスレッガーは宇宙に放り出され戦死してしまう。
 スレッガーは戦死してしまったものの、突入に成功したアムロガンダムは、ビームライフル&サーベルでついに怪物ビグ・ザムを仕留める。


 ビグ・ザムを仕留められ、特攻にさえ失敗したドズル・ザビは機体の外に出て、手持ちライフルでガンダムをひたすら撃ちまくる。


「やられはせんぞ、やられはせんぞ、貴様ごときに。やられはせん」
「ジオンの栄光、この俺のプライド、やらせはせん、やらせはせん、やらせはせんぞーっ」
 異様な意地を見せた直後、ビグ・ザムの爆発によりドズルは戦死する。家族を、部下を思う武人の最期。



 戦闘の終わりが見え始めたころ、戦いの前にドズルが脱出させておいた妻子が乗った脱出カプセルがマ・クベ艦隊のもとへたどり着く。マ・クベは戦況が厳しいのでカプセルを無視しようとするが・・・


バロム(ジオン士官)「失礼だが、マ・クベ殿は宇宙の兵士の気持ちをわかっておられん」
マ 「私が?」
バロム「このような時、仲間が救出してくれると信じるから兵士達は死と隣り合わせの宇宙でも戦えるのです」
ジオン兵「急がないと回収圏外に出ます」
マ 「…わかった。回収しろ」

 戦闘終了後


マ 「どうだろう?大佐はこのグワジンでゼナ様をグラナダへお届けしろ。私はチベに移り、今後の連邦の動きを見届けたいのだ」
バロム 「は、奇襲を掛けるにしてはすでに時を逸したようですし」
マ 「そうだな。君はあくまでもソロモンが持ちこたえられた時の作戦参謀だった」
バロム 「情報収集と脱出者救助の艦を残します」
マ 「よかろう。私もその任務に就こう」
冷徹だったマ・クベも救助の任務に就く。


  • 複数のシナリオが同時進行するのでレビューがバラバラになります。
  • 宇宙大決戦系のエピソードはやっぱり理屈抜きで面白い。
  • スレッガー関係のエピソードは自分には上手く理解や説明ができないものが多い・・・まだぼくはコドモなのか。それとも?
  • 「負けたくはないが、誰も死なせたくない」というドズルとスレッガーの決意のぶつかり合い。
  • マ・クベ死亡フラグが!(急にいい人になる)
  • 戦闘終了後、巨大ロボのザクやドムが牽引するワイヤに宇宙服一丁の人間が多数牽引されて脱出するシーンは、ムリがある移動方法が敗戦感たっぷりで印象的。

第37話「テキサスの攻防」

 ホワイトベースはソロモン宇宙要塞を脱出したジオン軍残存部隊を掃討する作戦に就き、指揮官マ・クベは騎士型MS「ギャン」でそれに直接勝負を挑む。

 アムロは経験の積み重ねで冷徹な戦士に育ち、敵を迷い無くガンガンぶっ殺せるようになり、幼馴染のフラウからも「私の手の届かないところに行ってしまったみたいだけど、それが大人になることよ」成長を認められ、マ・クベのギャンとの戦いにも勝利する。
 だが、ギャンもろともマ・クベを斬ろうとした瞬間、ララァはそれを否定するかのように意識に介入する。「もうおやめなさい、終わったのよ」と。

  • ギャンのビームレイピアの先がビヨヨンっと振れるのは芸が細かくて楽しい。
  • ギャンのシールドから出るロケット弾は豪雨みたいな弾数で凄すぎ(笑
  • 剣闘中に転倒後、ゴロゴロと転がって連続突きをかわすアクションって名前とかあるのかな?何となく頻繁に見る気がするので「型」として成立しているのでは、と気になる。
  • 成長を認められた直後にその危うさを指摘される展開は何となく「怖いな」と思う。

第38話「再会、シャアとセイラ」

 マ・クベのギャンを仕留めたアムロガンダムは、今度はマ・クベと共に行動していたシャアのゲルググと戦うことに。
 慣らしも済んでいない新型機ゲルググは性能を発揮しきれず、ガンダムアムロの戦闘スピードについていけず、この戦いは引き分けになりシャアは逃走。


 セイラはギャンを追ってそのまま行方不明になっていたアムロガンダムの捜索をするためにこの戦場に辿り付き、シャアと再会する。
 

 シャアはセイラに「ニュータイプが発生したため、ザビ家への復讐だけでは人類の平和は得られない」という旨のことを語り、「自分はもう昔の兄などではない、一生暮らせるだけの金塊をやるから軍から離れろ」と言う。

 そして、この会話で視聴者にシャアとセイラがジオン公国の建国者の子であることが明かされる。


  • ニュータイプ」という言葉はここまできてから初登場。
  • ニュータイプ」の発生が人類平和の達成不能にどういう関連性があるのか、全く分からない。

第39話「ニュータイプ、シャリア・ブル」

 連邦軍が占領し「コンペイトウ」と名を変えたソロモン要塞で、探知不能の謎の攻撃により多数の艦が撃破される事件が発生する。探知されるのはただ「ラ・・・ラ・・・ラ・・・」という不気味で美しい声のみ。
 この攻撃はジオンのニュータイプ戦士「ララァ」があやつるトンガリ帽子型MA「エルメス」によるものだった。


 そして、対ガンダムの刺客として木星からやってきたニュータイプのおじさん「シャリア・ブル」も登場。
 彼は有線遠隔操作ビーム砲搭載の「ブラウ・ブロ」を駆ってガンダムに勝負を挑む。が、ありとあらゆる方位からの同時攻撃さえアムロに読まれてしまい、「さすがニュータイプ・・・」と撃破される。

  • 木星から帰ってくるとニュータイプ」という設定は「2001年宇宙の旅」へのオマージュ?
  • 「少年がたちまち最強戦士になることに理由をつけるためにニュータイプという概念を考えた」「ニュータイプは凄まじい勘で他者を理解する者」という話を見たことがあるのですが、そこから「精神力操作のサイコミュ兵器」が思いつけるってことが何となく不思議。(飛躍がある?)
  • シャリア・ブルはこの1話にしか出てこないけれど、ニュータイプ編のランバ・ラル的役割ができそうなくらいのキャラクターで、登場量の少なさに勿体無さを感じる。(似た傾向のエピソードを二度やらなくても良いとも思うけれど)

総評

 感想部分が減って、文章起こし的になってきたかもね。
 「ニュータイプ論」はそれを持ち出すキャラクターたちが質問に全然答えてくれないので、単純に勘が強いだけの人間が何故人類の革新になりうるのかよく分からない。
 「ニュータイプ」とは人類の革新なのか、あるいは戦いの中で生まれたただの変種なのか?ラストへと続く。