放課後は 第二螺旋階段で

「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」 筆者の気の向くままに書き連ねるクラシックスタイルのblogです。ネタバレへの配慮等も基本的にありません。

物語的必然性で見た『男たちの挽歌2』

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 前作で弟の銃を抜きマフィアのボスを殺してラストバトルを制したホーは、刑務所にて警察への協力を頼まれるが…


 『男たちの挽歌』と比べると格段に面白くありません。その分、何が差をつけたのかについての思考が進みました。


 まず第一の弱点として、シーンとシーンの繋がりの有機性に欠けていて、格好良い結果の構図一つを作るためののシークエンスの積み上げでしかなく、ビッグ・ピクチャーに欠けるまとまりのない構成。

 第二の弱点として、登場人物のキャラクター造形が人工的すぎてリアリティに乏しく、戯画的にさえなっているきらいもある点。(特にダメだったのが造船社長の発狂描写)

 これらの弱点は、脚本会議を重ねることができればアンバランスさが軽減されて、もっと面白くなっていたはずという印象を受けます。一人の天才性でなく、多人数の少しの論理と手間で解決する種類の問題です。


 ここからが本題になりますが、無理矢理な展開が続く今作では、構成に独特の「男たちの挽歌・神話生成ルール」のようなものが垣間見えます。それさえ守っていれば『男たちの挽歌』になるかのような。

 「スローモーション」は、アクションでない日常シーンでも、キャラクター造形をじっくり見せたい時には数秒だけ使います。延々とスローになることはありません。意識しないと使われたことに気づかないくらいのさりげなさで描写を増厚しています。

 よくツッコミを入れられる「いくら弾丸を受けても死なない」という要素は「死すべき運命にあるのなら(死亡フラグが立っていれば)唯一発の弾丸で確実に斃れ、そうでなければフルオート射撃を受けて問答無用に殺されない限り死なない」というルールに則ったものです。このルールは明文化されているのではないかという位にはっきりしていて、しかし物語的・神話的な必然性には反しないので、それほど不自然に見えず展開が盛り上がっています。


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