放課後は 第二螺旋階段で

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「神々の座を越えて」 谷甲州

神々の座を越えて〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)神々の座を越えて〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)
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スイスに滞在していた登山家の滝沢は、自らのミスで遭難事故を起こし、苦しい立場に立たされる。
そんな折り、旧友でありかつてともにヒマラヤを駆けたチベット独立運動の闘士ニマの窮地を告げる手紙を受け取り、滝沢はヒマラヤへ向かう。
手紙を出したのは、ニマが自分の父親ではないかと疑う日本人女性、摩耶。滝沢は彼女とともに政治の罠が待ち受ける苛酷な山々へ踏みこんでゆく。
雄渾の筆致で描く迫力の山岳冒険小説。

独立運動に揺れるチベットで、滝沢は摩耶に再会した。
そして独立運動の指導者であるチュデン・リンポチェと行動をともにしていたニマとも再会する。しかし滝沢と接触したことが原因で、リンポチェたちは中国軍に逮捕されてしまう。
彼らを救うため滝沢はチベット・ゲリラ「テムジン師団」に協力を仰ぎ、彼自身も、重要な工作に携わることになる。
厳寒のヒマラヤに、政治の横暴とクライマーの誇りが、熱く激しく衝突する。


 ハード山岳小説*1第二弾で「遥かなり神々の座」の続編。
 筆者は「前作を読んでいなくても楽しめるように書いた」と書いていますが、前作を知っているか知らないかで面白さが全然違ってくると思います。
 前作より時間が経過した分、変わった生活・変わらない人々。前作を大幅に越える超高高度での決死の生き残りの戦い。

 高高度登山やネパール・チベットの生活や政治的立場の描写は、本当にネパールで生活したことがあって本当に山に登っている人間が書いたものならではの精緻さで、自分の知らない世界が見られて面白かった。



 それと、クライマーという人種は気が長い!何日間も高所を連続徒歩移動したりすることだって厭わない。


前作
「遙かなり神々の座 (ハヤカワ文庫JA)」 谷甲州 - 放課後は 第二螺旋階段で

*1:ハードSFのハードと同じような意味合いです