■ストーリー
リガ・ミリティアは300kmを越える大型太陽光発電衛星ハイランドに駐留し宇宙服の酸素など各部を点検整備する。ザンスカールがこの衛星を占領していたのはカイラスギリー方面に送電するためではないかと予想されている。
ここにクロノクルの艦隊が逆襲にやってくる。迎撃に出るのはウッソのVガンダムとマーベットの鹵獲ゾロアットに加え他一機。
進出中、ウッソはウォレンから好きな女性がいるのだろうとからかわれ、気に入られるにはどうすれば良いのか質問されたため、とっさに「花でも贈ればいいんじゃないの」と言って戦場へと向かう。
艦隊戦の最中、リーンホースにはビームがかすり破孔からシャクティとカルルマンが戦火の宇宙へと放り出されてしまうのだった。だが艦としての損害は軽微だったためエピソードの終わりになっても誰にも気づかれない。
クロノクルの逆襲阻止には成功したリーンホースは指導者ジン・ジャハナムと合流するのだが、この人物は軽傷でも救護の遅さにわめく皆から尊敬されるようには見えない男だった。小物ぶりにショックを受けたウッソはマーベットに慰められ、その中でジン・ジャハナムが父だったかもしれないという「子供じみた想像」を否定してみせる。「僕の趣味じゃないんです!」と。
最後にウォレンはアドバイス通りマルチナへと花を贈るのだが、「宇宙の花が酸素作りにどれほど重要なのか分かっているのか」と怒られ、「その通りでございます」と土下座をペコペコ繰り返すしかないのであった。
■コメント
無理に軽い感じにしてリズムが狂っている印象を受ける部分が所々にあるのだが、これはそのうちの一つだ。シャクティが行方不明になる深刻な話とウォレンのちょっとしたSFコントを何も同じ回に入れなくても良いだろう。
ウッソのジン・ジャハナムに対する失望はカテジナの大人たちへの失望と繋がって今作全体のテーマになる部分なのかもしれないが、枝葉の要素が多い中ではあまり目立たない。大人は小物でいて欲しくないと望む感覚はよく分かるが、それだけだ。