放課後は 第二螺旋階段で

「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」 筆者の気の向くままに書き連ねるクラシックスタイルのblogです。

「続々・ヒコーキの心―アントワネット号から最強地上攻撃機まで」佐貫亦男

続々・ヒコーキの心―アントワネット号から最強地上攻撃機まで (光人社NF文庫)
Amazon.co.jp: 続々・ヒコーキの心―アントワネット号から最強地上攻撃機まで (光人社NF文庫)

 第二次世界大戦前は日本楽器でプロペラの設計、第二次世界大戦中はドイツに滞在していた佐貫亦男による航空機エッセイシリーズのうちの一つ。
 このシリーズは「飛べヒコーキ」3冊、「ヒコーキの心」3冊で構成されていて、航空機の機種ごとに完全に独立したエッセイとイラストが書かれるという構成なので、これ1冊だけ取り上げてもしょうがないというところはあるかも?一冊あたりだいたい60〜70機種分のエッセイが書かれています。
 「飛べヒコーキ」は編集ミスでイラストと本文が無関係な組み合わせになっているページが多数あるので、出来は「ヒコーキの心」のほうが良いです。

 佐貫亦男の航空機話はまずデザインから入るので、古い理屈で作られたものも可愛く見えてきます。写真も少ないような、第一次世界大戦よりもさらに前の飛行機なんか特に。
 日本機の話は航空業界人ならではのもので、設計者の人柄について読めてさらに楽しい。

作中で私的に特に気になった機種「フォッケウルフFw189」

 胴体前後がガラス張りで視界がやたらに良い双発双ブーム単胴スタイルの偵察機。これに使われている定速プロペラの原理が不思議だった。

 もう一つこの機体の特徴はプロペラ(アルグース可変ピッチ)である。外から見た特徴はハブの前に、ちょうど便所の通風筒の頂部に似た風車(八枚羽根)がとりつき、プロペラがまわると風のため反対向きに回転することである。この回転をハブ内の調速ばねでプロペラ羽根のピッチを増減し、最大および巡航の一定回転速度を保つ。これは風車の一方向回転を傘歯車で二方向の回転に分け、ピッチ変更歯車を調速ばねがいずれかに接続する。調速ばねをつぶせばフルフェザーになる。調速ばねの伸縮は操縦席からレバーで操作する。

 どういう作りなんだろうこれ。いまいち上手く想像できない。
 ピッチ角調整の動力になる風車の回転数が速度で勝手に変わるのを利用してるのかな・・・?
「プロペラを一定回転速度に保てるのに回転数選択は2段階」となる理由*1が特によく分からない。

 油圧とか電動がピッチ可変の動力なら、調速ばねに合わせてそれの力を調整すれば一定回転数が得られ、調速ばねに調整機構を付ければ一定にする回転数を自由に選べるって理解できるけれど、動力自体を制御できない風車になると「?」という感覚に。


Fw189のアルグース風力可変ピッチプロペラに関する追記

 よく考えたら、プロペラの回転数を検出してピッチ調整力そのものを調節する方式なので、風車の回転数は自動的に無視されると理解できた。
 それでも、ピッチを動かす必要が無い時に風車の力がどこに行っているのかが分からない。
 クラッチを使って空転させてるのかな?
 それとも、風車にブレーキをかけて固定して力を出さないようにしておくとか?

Fw189のアルグース風力可変ピッチプロペラに関するリンク

ここの最上段左から3番目の、地上でプロペラを回しているところの写真は風車が分かりやすく写ってる。傘歯車みたいな感じの形のスピナ。
http://www.luftwaffepics.com/lfw1891.htm

*1:とする理由、に言い換えたほうが良いかもしれない