ついに裁判にかけられることになった矢吹丈。
傍聴へ行った丹下段平は裁判官の心証を良くすれば刑が軽くなると子供達に言い、それを聞いた子供は意味がよく分からず「ジョーの兄貴が今回は大変ご迷惑をかけて」なんて言いながら裁判所員の靴を磨き出す(笑)
段平本人のほうは「刑は免れん」と諦観。
裁判に出たジョーは終始よそ見をしたままで、そのことを注意されると、「じゃあまず俺の回りをチョロチョロしている偽善者の白いネズミを追い払ってくれや」と傍聴席の白木葉子に対して言い、それに対して裁判官から「君には傍聴人を選ぶ権利は無い」と言われ、ジョーは裁判長相手に「俺のような悪がいるからお前らが食えてるんだよ」などと言い出す。
このジョーのあまりの無鉄砲さに子供達は「人が心配しているというのに!」と悲しさから怒り、傍聴席からジョーに下駄を投げつける。
「もう一つ下駄が飛んでこないうちに判決でも読んだらどうだ」
少し落ち着いたところで、裁判長は判決文を読み始める。このとき「丹下氏の温情さえも裏切り」のところで裁判長の顔がアオリアップになって印象を強める。
そこでジョーはハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!と長い長い高笑いをあげ「おっつぁんは俺がちょっと喧嘩が強いから拳闘を仕込もうとしたんだろう!そんなの猿回しが猿に芸を仕込もうとするのと変わりねえ」と段平の行動に反論する。この間固まっている段平の顔にどアップ。
段平はそれに「図星だぜジョー」と応える。
ジョーはそれに対して「その素直さが気に入ったぜおっつぁん」「だが」「拳キチの生き人形にしようっていうんだろうがそうはいかねえよ!」と言い切る。
判決により、ジョーは離島にある東光特等少年院への入所が決まる。期間は1年以上。
こんなやりとりをしたというのに、段平は別れの時に「たとえ今日という日がどれだけみじめでも、拳闘を忘れなければ明日って道が開けるんだ。お前のどえらい拳闘の素質が今に何もかを洗い清めてくれるんだ」と語りかける。
しかし当のジョーのほうは「俺は一年以上娑婆とお別れしようっていうのに、何を洗い清めるっていうんだい」と反発しながら連れられていく。雨の中を・・・・・・
ジョーは移送トラックの中で、悔しさにのたうち回る。何故そこまで悔しいのか。それは・・・・・・
少年院へと渡る船の中には、拘置所で一緒だったマンモス西もいた。
西は意外にも特等少年院の生活を恐れていたが、ジョーのほうは「人並みの愛情も何も与えられなかった俺が腕力で守った、たった一つの自由が、ここで奪われたらどうなるっていうんだ」と少年院での生活に戦意を燃やす。
ジョーが持っているただ一つのもの「自由」を奪われるより悔しいことはない。
脱走王ジョーのサバイバルテクニック
裁判でジョーの過去(前科のようなもの)について語る場面で、施設から脱走したせいぜい小学校低学年のジョーが鉄道貨物車の中で勝手に焚き火をしているのはやりすぎです(笑)
アルカトラズ少年院
絶海の孤島にある少年院って全世界を見ても実在するんでしょうか?かなり凄い設定。
作画崩壊とかどうでもいいぼくから見てもちょっと辛い作画
アップになって決め台詞を言うジョーの眉毛が塗り忘れられて、枠線と肌色しかないという場面があって、おおらかさにびっくり!
線の濃さが特徴的な作品なので、こういった黒い部分が抜けてしまうのは特にまずいと思います・・・・・・
打ち合いと感想家
今回は一つ一つの行動が様々な人々の間で複雑な連鎖反応を起こしていて、このように打数が多いとどうしても文章が「応える」の連打になってしまいます。
カウンターのカウンターのカウンターのカウンターといった形は映像作品では簡単だけれども、煩雑な感じがしないように文章化するのは難しい。