
- 作者:太田 弘
- 発売日: 2009/05/01
- メディア: 単行本
航空図を入手したものの見方がよく分からない部分があまりにも多かったためこの本を読みました。世界でもほとんど類書のない、ユーザではない一般人向けの航空図本です。
航空図の製図法、歴史、種類と使い分け、パイロットインタビュー等どれも他の書籍・雑誌で見ることの無い内容の連続。あまりにも大量の情報が盛り込まれているため、正直に言ってしまうと半分も理解できているのかあやしい程です。航空図の原理原則をこれ1冊で学べます。実践的な読み方は少なめですが、それは操縦士向け教科書等を読んでカバーすれば良い部分ということでしょう。
著者は地図学という学問を専門にしているそうで、私はその存在さえ知りませんでした……
航空図の種類
単に航空図といっても、国際航空図・計器着陸図・着陸図・飛行計画図・飛行場障害物図・エンルート(航空路)図・有視界進入図・精密進入地形図・飛行場図・標準出発図・駐機格納図……と、状況に合わせ縮尺も図法も違う地図が多数使用されている。
狭い中たった一人で長距離活動する単座戦闘機のパイロットなどは一体どうしているのか不明。
航空図の製図法
大圏航法を使用しないのならごく普通のメルカトル図法でOK。等角航路が直線で表せるため扱いやすい。
大圏航法を使用するならそのルートが直線で図上に示される等角図法が必要。ランベルト正角円錐図法から発展した割円錐図法が使われている。地球表面を、赤道を底面とする円錐面の一部とみなす方法。円錐は、地球と接する位置が2つの線(円錐の直線部から地球が少しはみ出る)となるように設定する。この2線が標準緯線となる。
航空図の使用法
- 航空図は差し替えが非常に多いため、いくらカキコミで作りこんでもすぐやり直しになってしまう。航空図製作最大手のジェプセン社内では、古い航空図はラックから床に散らかして後でまとめて回収処分しているほど。
- 古い航空機では機内照明が赤いので赤でカキコミすると全然読めなくなってしまう。(F-4 Phantom II など)
航空図の飛行場データと無線の使用法(日本の場合)
TOKYO INTL 6 LH 30 ならば
TOKYO INTL空港は標高6m*1、Lで照明設備あり、Hで舗装滑走路、30で全長3000m。
数字は周波数Mhzで
航空図の歴史
具体的な航空図の読み方を学ぶならこのページ
Sectional Chart 区分航空図
http://www.cfijapan.com/study/html/to199/html-to199/182c_answer.htm
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