放課後は 第二螺旋階段で

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「トゥモロー・ワールド」の画はFPSっぽいと思った話

 「トゥモロー・ワールド」は、何故か非常にFPSっぽい画作りだと感じました。

 これはおそらく

  • 圧倒的な力を持った世界の中、見ることができるのは主人公が五感で認識できたもののみ。
    • 重要な人間が行方不明になるときも、そのことを傍観することしかできない。視点が寄ることさえもない。できない。生死さえ分からない。
      • FPSは主人公=自分の視点で進むので、原則的に、見ようとしたものや見ることができたものについてしか知ることができない。
  • 状況から生まれる物語のために作られた「容赦ない世界」
    • 状況の理由なんて誰にも分からない。誰にも分からないものは主人公だからといって特別分かるわけがない。認識能力は常人と変わらないのだから。
  • 没入感を高めるシークエンスよりも長いカット。1カットの中で多数の事件が起こり、そのまま終息していく。
    • 現実にカットは無い。
      • FPSは「自分がゲーム内世界に入るという感覚」が重視されているので、同様に原則1カットで進んでいく。
  • こういった設定の上で生死がかかった戦闘行為も行われる。
    • 敵の顔が見えない。死んでいった人間の顔も見えない。いちいち見ている暇なんてないし、彼らが何なのかなんて知りようがないから。
  • おまけとして、自分がヨーロピアンFPSの愛好家でFPS的感覚に敏感。
    • ヨーロピアンFPSは勝手に作った造語です。欧州が舞台のリアル系FPSはこの映画のように淀んだ雰囲気や自分という存在の無力さを表現するのに力を入れたのものが多いので・・・・・・

 こういったところからかな?
 没入感は言葉の無いドラマを生む。


ひどいネタバレな参考映像・終盤約7分で1カットのシークエンス

YouTubeの動画にリンクしていましたが削除されました)
 本編未見の人は絶対に見てはいけません!
 それで何故載せるのかというと自分で観て確認するためです(笑)
 100分ほどとやや短く、それなのに非常に濃い作品なので是非一度観てみてください。