放課後は 第二螺旋階段で

モバイルでは下部のカテゴリ一覧を御覧ください。カテゴリタグによる記事分類整理に力を入れています。ネタバレへの配慮等は基本的にありません。筆者の気の向くままに書き連ねアーカイブするクラシックスタイルのなんでもblog。「どうなるもこうなるも、なるようにしかならないのでは?」

本・読書

「ティーガーI重戦車 1942 - 1945 オスプレイ世界の戦車イラストレイテッド 6」 トム・イェンツ ヒラリー・ドイル (イラスト:ピーター・サースン) 翻訳:向井祐子 高橋慶史

ティーガーI重戦車1942‐1945 (オスプレイ・ミリタリー・シリーズ―世界の戦車イラストレイテッド)作者:イェンツ,トム,ドイル,ヒラリー発売日: 2000/11/01メディア: 単行本 「ガールズ・アンド・パンツァー」効果で空前の戦車ブーム到来中です!(ガルパン式語…

若おじいちゃん 「すずしろ日記」 山口晃

すゞしろ日記発売日: 2009/08/01メディア: 単行本 山口晃が東京大学出版会の雑誌「UP」に連載していたマンガが単行本化された本です。 前半は家庭も美食も全然興味がないので読むのが少々つらかったのですが、後半に会田誠と二人展をした辺りから制作関係の…

はじまりの電子戦「夜間戦闘機 ドイツの暗闇のハンティング」 渡辺洋二

夜間戦闘機―ドイツの暗闇のハンティング (光人社NF文庫)作者:渡辺 洋二発売日: 2002/06/01メディア: 文庫 冬といえばドイツ空軍の本土防空戦。そろそろ桜も咲いて冬の空気も去りそうな中の読了です。 第二次世界大戦の太平洋戦線が空母機動艦隊の対決を特長…

カトリックのメディアパワー 「バロック美術の成立」 宮下規久朗

バロック美術の成立 (世界史リブレット)作者:宮下 規久朗発売日: 2003/10/01メディア: 単行本 西洋美術の頂点を示すバロック美術。 それは燃え上がるようなキリスト教信仰が生み出した最後の輝きであった。 理性ではとらえきれない幻視をいかにリアルに現前…

私から始まる研究の物語 「不登校、選んだわけじゃないんだぜ!」 貴戸理恵 常野雄次郎

増補 不登校、選んだわけじゃないんだぜ! (よりみちパン!セ)作者:貴戸理恵、常野雄次郎発売日: 2012/03/16メディア: 単行本(ソフトカバー) 学校に行かなかった時期は、過ぎてしまうと輪郭だけ残して、どんどん単なる「過去」になる。 あのときのわたし。ひ…

天地人を備えた才能の力 「ベルニーニ バロック美術の巨星」 石鍋真澄

ベルニーニ―バロック美術の巨星 (歴史文化セレクション)作者:石鍋 真澄発売日: 2010/06/01メディア: 単行本 バロック美術を代表する天才彫刻家、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ。80年以上にもなる生涯にわたって一線の力をもって作品を製作。劇場空間を作り…

「第1感 最初の2秒のなんとなくが正しい」 マルコム・グラッドウェル

第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい作者:マルコム・グラッドウェル発売日: 2006/02/23メディア: 単行本 この本はmedtoozさんのBlogに出てきたので気になって読みました。*1 タイトル通り、直感は強い。 情報収集につとめて熟考すればそれを上回れ…

「ヒトラーの特攻隊 歴史に埋もれたドイツの「カミカゼ」たち」 三浦耕喜

ヒトラーの特攻隊――歴史に埋もれたドイツの「カミカゼ」たち作者:三浦耕喜発売日: 2009/01/24メディア: 単行本 冬といえばドイツ空軍の本土防空戦なのでこの本を読了。 ナチスに言論の自由を許さない現代ドイツにおいて忘れ去られた存在となった「エルベ特別…

「ドイツ本土防空戦 1943〜1945」 ヴェルナー・ヘルト

ドイツ本土防空戦 1943~1945 (MB)作者:ヴェルナー ヘルト発売日: 1990/12/01メディア: 大型本 冬といえば寒い、寒いといえば高高度、高高度といえばドイツ空軍の本土防空戦というわけでこの本を読了。 以下のドイツ本土防空部隊を中心にした写真集です。 第1…

「ジェット戦闘機 Me262 ドイツ空軍最後の輝き」 渡辺洋二

ジェット戦闘機Me262―ドイツ空軍最後の輝き (光人社NF文庫)作者:渡辺 洋二発売日: 2012/08/01メディア: 文庫 2013年最初の一冊。とはいえ2012年末から読み始めてましたが…… 寒い冬 :;(∩´﹏`∩);: といえばドイツ空軍の季節。 本書は第二次世界大戦最強こと世…

航空界のコンパクトカー 「世界の傑作機 No.18 A-7 コルセアII 海軍型」

LTV Aー7コルセア2海軍型 (世界の傑作機)メディア: ムック デザイン的完成度がきわめて高い A-4 スカイホーク の後継が見るからに安く上げた感のあった A-7 コルセアII と今更ながら知り、一体どれほどの機体なのか気になったのでこの本を読みました。 1989…

死を知りえないと知っていると思う 「ソクラテスの弁明」 プラトン 訳:納富信留

ソクラテスの弁明 (光文社古典新訳文庫)作者:プラトン発売日: 2013/12/20メディア: Kindle版 私がギリシャ哲学に興味を持ったのは ネットでよく見る評論系の人びとは伝統的にフランス辺りの現代思想とその新語造語をひいているけれど、古代哲学を扱えるよう…

空のホットハッチ「世界の傑作機 No.150 A-4 スカイホーク」

世界の傑作機No.150 ダグラス A-4スカイホーク (世界の傑作機 NO. 150)発売日: 2012/05/30メディア: 単行本 日本でも人気の高いベトナム戦争期の米海軍機が増々ページで登場。A-4スカイホークについて何か知りたければまずこれを読めば最速で最濃となれる一…

これがジオン公国の独立 「月は無慈悲な夜の女王」 ロバート・A・ハインライン 訳:矢野徹

月は無慈悲な夜の女王作者:ロバート A ハインライン,矢野 徹発売日: 2013/06/25メディア: Kindle版 人類が増えすぎた人口を月に移民させるようになって、既に半世紀が過ぎていた。低重力の衛星は人類の第二の故郷となり、人々はそこで子を産み、育て、そして…

無知の知の上に立つ「メノン 徳について」 プラトン 訳:渡辺邦夫

メノン~徳(アレテー)について~ (光文社古典新訳文庫)作者:プラトン発売日: 2013/12/20メディア: Kindle版 それで、何か或るものが何であるかを知らない人間でありながら、そのわたしがその或るものがいかなるものであるかを、どうして知ることができると…

霧の中の士魂部隊 「8月17日、ソ連軍上陸す 最果ての要衝・占守島攻防記」 大野芳

Amazon.co.jp: 8月17日、ソ連軍上陸す―最果ての要衝・占守島攻防記 (新潮文庫) 「敵が侵入してきます!!射っていいですかッ!!」 「射つな!!くいとめろ!!」 「どうしても入ってきます!!射っていいですかッ!!」 「射つな!!くいとめろ!!」 戦車…

人の世のまことの幸を身にあつめ 真玉と生ひし二十五の子はも 「海軍主計大尉小泉信吉」 小泉信三

海軍主計大尉小泉信吉 (文春文庫)作者:小泉 信三発売日: 1975/01/25メディア: 文庫 慶應大学塾長・小泉信三の長男である信吉が昭和17年10月22日に戦死するまでの回想記。 乗艦は妙高型重巡洋艦・那智、特設砲艦・八海山丸。 小泉信吉は物質、精神、そして友…

発想は理論に対して常に先行する。それなら…… 「技術屋の心眼」 E.S.ファーガソン

技術屋(エンジニア)の心眼 (平凡社ライブラリー)作者:E.S. ファーガソン発売日: 2009/04/01メディア: 単行本 技術的な問題は解析的に解決されると考えられがちで、教育システムもそれに最適化されているが、実際は図像的・幾何学的な発想、直感から答えが誕…

飛行機よりも前に発明された逸品 「航空図のはなし 改訂版」 太田弘

航空図のはなし (交通ブックス)作者:太田 弘発売日: 2009/05/01メディア: 単行本 航空図を入手したものの見方がよく分からない部分があまりにも多かったためこの本を読みました。世界でもほとんど類書のない、ユーザではない一般人向けの航空図本です。 航空…

単騎戦う者たち / 「新司偵 キ46 技術開発と戦歴」 碇義朗

新司偵―キ46 技術開発と戦歴 (光人社NF文庫)作者:義朗, 碇発売日: 2016/08/01メディア: 文庫 『戦闘妖精・雪風』の気分から積本崩し。 新司偵こと百式司令部偵察機と、その前任機の九七式司令部偵察機の誕生から終戦までの時代・運用・編成・技術の流れを描…

読者も特殊戦の一部 / 「アンブロークンアロー・戦闘妖精・雪風」 神林長平

アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風作者:神林長平発売日: 2013/11/15メディア: Kindle版 これは死に等しい状態だと深井零は感じる。仲間からの断絶、コミュニケーションを断たれた状態だ。通常、完全にそれを実現するには、死ぬしかないだろう、他人のすべ…

あまりにも数が少ないため名前付きで個体識別されている『世界の傑作機 No.147 ツポレフ Tu-160 "ブラックジャック”』

世界の傑作機No.147 ツポレフTU-160“ブラックジャック”作者:出版社/メーカー: 文林堂発売日: 2011/11/30メディア: ムック 人の造りし白鳥 ツポレフTu-160。 翼下搭載物無しのクリーン状態で航続距離1万kmを越える量感ある美しい姿。 人類史上最大の可変翼。…

「翔べ 海上自衛隊航空学生 ― パイロット人生38年の軌跡」 岡崎拓生

翔べ海上自衛隊航空学生―パイロット人生38年の航跡 (光人社NF文庫)作者:岡崎 拓生発売日: 2011/10/31メディア: 文庫 最近、Twitterで航空自衛隊航空学生クラスタの存在に気づいて、ぱきっとした性格に好感を持ち、一体どういう人々なのか知るためにこの本を…

「饗宴」 プラトン 訳:久保勉 はプレ神学

饗宴 (岩波文庫)作者:プラトン,久保 勉発売日: 2014/12/18メディア: Kindle版 知を愛すること、知を渇望し探求し続けること、それすなわちフィロソフィア、哲学なり! すなわち愛とは何者かに対する愛であること、愛は所有しないものに対する一種の憧憬また…

「獄中記」 佐藤優

獄中記 (岩波現代文庫)作者:佐藤 優発売日: 2015/12/03メディア: Kindle版 主はわたしには言われる。裏切りの女ユダに比べれば、背信の女イスラエルは正しかった。 ―エレミヤ書 3・11 ニュースを見て「自分も拘置所に入って読書に励みたい」と思った二大人物…

「『ガンダム』の家族論」 富野由悠季

「ガンダム」の家族論 (ワニブックスPLUS新書)作者:富野 由悠季発売日: 2011/04/15メディア: 新書 家族とは無償の愛と安らぎを与えてくれるものなどではない。家族とは運命に導かれて偶然めぐり合った者同士であり同質性など無く必然的にぶつかり合うものだ…

ミクロからマクロへ・編成で読むマルチアングル化された個人戦記

先のエントリのように個人戦記の筆者がどの部隊に加わっていたのか記録すると、戦記と戦史さらに他の個人戦記が立体的に組み合わさって相乗効果で読みの厚みが増してなかなか面白いです。 今回はろ号作戦、空母乗員の乗り合わせ、第343海軍航空隊の構成員に…

「零戦搭乗員空戦記―乱世を生きた男たちの哲学」

零戦搭乗員空戦記―乱世を生きた男たちの哲学 (光人社NF文庫)作者:坂井 三郎発売日: 2006/11/01メディア: 文庫 この本は私的零戦ブームにあわせて貰って読みました。 タイトルに反して哲学は特にありません。 緒戦の勝ち戦が終わって末期戦寄りのタイミングで…

「零式戦闘機」 吉村昭

意識的な軍事知識補強シリーズ第二弾に加えて、私的吉村昭ブーム第二弾として読了。 私はドイツ空軍とイギリス空軍の戦いこそ頂上決戦という所から発したミリタリーファンで、太平洋戦争の航空戦は遅れた空軍同士が何かやってた位の感覚でしかなかったのでゼ…

「補給戦 ―何が勝敗を決定するのか」 Supplying War マーチン・ファン・クレフェルト

補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)作者:マーチン・ファン クレフェルト発売日: 2006/05/01メディア: 文庫 意識的な軍事知識補強シリーズ第一弾として読了。自分の骨となり、読む前の状態を想像できなくなるほど効果的でした。 「戦争遂行」と…